(悪魔+契約者)
・・・それは醜くも美しい、願いの声から始まった。
魔界の一柱であり、魔王と同列でもある大悪魔たる己に。自分から愛する夫を奪った憎き女を苦しめて苦しめて、苦しめ殺したいのだと。
そのためには何でも捧げる、何でもやってやると血の涙を流しながら一人の女が訴え続けている。
愛を裏切られたと、心を信じていたのにという醜き慟哭を。自身の死すら受け入れる覚悟した、殺意に塗れた美しき叫びを繰り返す女の一途な激しさに。
「・・・・いいだろう。その願い、叶えてやらあ!
グララララ!」
久しぶりに魔のものから見て、とても綺麗な魂に出会えたと笑いながら。『白ひげ』と異名をとる大悪魔ーエドワード・ニューゲートーは、その女の声に応えた。
その応じに、ひどくひどく嬉しそうに泣きそうに女は嗤い。深深と頭を下げて、白ひげに礼を述べたあと。
「・・・・・なに、を。貴方様に捧げれば、やればよろしいのですか・・・・・?」
等価だということを決して忘れていない一言を、告げる。
それに「やはり綺麗な魂だな」と、眩しそうに女を見。特徴的な笑い声を、ひとしきりあげたあと。
「・・・・願いを叶えたあとでいい。お前の魂を、俺に寄こせ。
それが、代価だ。」
白ひげは獰猛に金の瞳を輝かせ、酷薄な表情を浮かべ、無情なことを告げる。
けれど女にとって、白ひげは自身の願いを叶えてくれる救世主に等しかった。
だから代価に己が魂を要求されても、女はしあわせな笑みを返し。
「・・・・・はい!」
暗い、冥い未来しか用意されていないというのに。満足だと言わんばかりに頷いたことが、始まり。
・・・・・まさか、このとき契約した女の願いを邪魔する神の使いに。白ひげは、己の魂が惹かれることになるとは夢にも思わなかった。
(闇に願う心が打ち鳴らす始まりの音が、いま鳴り響く。)
・・・・えらい手探り状態で書いたssです(告白)
悪魔と神父が出会う状況って、悪魔祓いとか悪魔と契約した者を止めるために〜としか浮かばなかったもので。
どうしても殺伐というか暗いはじまりになり、でも得意じゃないからああでもないこうでもないと四苦八苦した結果。
マルコ登場まで、いきませんでした!(殴)
・・・・次回は出ます。ええ、運命の出会い(違う)しますから!
でも、また手探り状態で続きを書いている途中なんで。続きは気長に、お待ちくださいませ!(ダッシュ逃走)
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