(白ひげ→←←←鳥マルコ+エース)





疲れが溜まりに溜まりまくり、それが限界を超えるとマルコは獣化してしまう。
そうなると悪魔の実の本能に理性が遣り込められるのか、仕事を放りだして白ひげに近づき、その足下にマルコは座り込む。
触れそうで、触れない微妙な位置。まるで甘えたいけれど甘えていいのか躊躇う子供のように、おそるおそる白ひげを伺いつつ。ずっと、傍から離れようとはしない。
・・・・・・普段は決して愚痴も弱音も言わず、甘える行為すらしない不器用な息子。
その息子の、疲れが限界を超えたための稀な甘えに。白ひげは、目を優しげに細め。

「・・・・触るぞ、マルコ。」

綺羅綺羅、と。空の青のような、海の蒼のような澄み切った光を纏い、放ち、零し、佇む焔の鳥を、大きな大きな手で撫で甘やかしてやる。
そうすれば、一瞬。ビクリと大きく身体を揺らすも、すぐに力を抜き心地よさそうに首を垂らして「もっと撫でて」と、大きな大きな手にマルコは擦り寄る。
それに愛しげに目を細め、マルコの望むままに撫でていると。



「・・・・・あ!オヤジ、そいつ、何!?」



最近、白ひげ海賊団に入ったばかりのエースが声をかけてくる。
その声に反応して、白ひげがエースの方に目を向けた瞬間。撫でられていたマルコの目は、殺気すら乗せた険悪な色を湛える。


「うわ、綺麗だなあ、こいつ!触ってもいい、オヤジ?」


と、白ひげに伺いながらも。その青に魅入られたように、ふらふらとエースが手を伸ばした一瞬後。


「いってえええええええええ!!」


エースは盛大に嘴で突かれた挙句に、海に蹴り飛ばされた。
派手な水しぶきに皆が驚く中。白ひげは、困ったように笑いながら。

「エースが落ちた!誰か、助けてやれ!!」

指示を出す。
その指示を受け、能力者であるエースを助けに行くために動きだした皆を気にもせずにエースを落とした元凶の青は。

「v」

バタつく周りなぞ、心底から気にもかけずに。白ひげの視線が自分に戻ったことに満足そうに鳴き、しあわせそうに大きな大きな手に擦り寄っていた。








(青い鳥は、オヤジ以外には凶暴です。)










非常に書いてて楽しかったですv(すがすがしい笑顔)←おい












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