(白ひげ×マルコ)







・・・・随分、己のなかにある感情に悩み、苦しんだ。
こんな感情を白ひげに抱くなんて何かの間違いではないか、親愛と敬愛の情を錯覚しているのではないかと長い間、否定して拒絶してきたが。
それでも無くならず、揺るがなかった感情をマルコは最近になって、ようやっと認めた。
けれど、この感情を他人に、ましてや白ひげ本人に伝える気はなかった。
もし言わざるを得ない状況になったら舌を噛み切り、伝えない選択をすることに躊躇いはないほどに言いたくない。
だって。



(・・・・言ったあとの反応が、怖すぎるよい・・・・!)



拒絶されるぐらいなら、いい。だけど気持ち悪いと、顔も見たくないと白ひげから避けられたりでもしたらマルコは立ち直れる自信が全くない。
なので、そんな辛い事態を回避するためにも。感情はかろうじて認めても、告白する行為なんざは認めないと決めたのに。

「マルコ、好きだぜ。」

何の因果か、想っている相手から告白される現在に。

「〜〜!」

一体、どうしたらいいのかマルコは混乱を極めていた。
嘘なんか言う相手ではないと骨の髄まで分かっているが、でも万が一という可能性があるために回避のため舌を噛み切るか。夢ではないと確認するために、舌を噛み切るか。
混乱ゆえに物騒な2択しか考えれないマルコに、なおも白ひげからの告白は続くので。落ち着けるはずもないマルコは、更に混乱を極めて、つい舌を噛み切りそうになったが。

「っ、この馬鹿!」

気づいた白ひげが止めてくれたため、なんとかことなきを得た。
けれど、どうしてこんな真似をしたのか白ひげに追及され洗い浚い、吐かされたマルコの言葉に。

「可愛いなあ、お前!」

白ひげは上機嫌で、マルコを抱きしめる。
一体、何が可愛いのか全く分からないでいるマルコに。

「馬鹿で、可愛い。」

褒め言葉ではない音を落とす。
・・・・全く嬉しくないと思わず不貞腐れてしまうマルコを、離さず腕のなかに捕らえたまま。

「俺を意識しすぎて、馬鹿なことをしでかすところが可愛い。」

楽しそうに、白ひげは可愛いを繰り返す。
そうして可愛いを一しきり繰り返したあと。再び好きだという告白を紡がれ、返答を求められたので。またも混乱をきたしたマルコは、白ひげ曰くの馬鹿なことをうっかりしでかそうとするが。

「っ!」

何も出来ないよう白ひげからくちづけられ、舌を奪われた。
いきなりの触れあいに目を白黒するマルコを、やはり可愛いなと馬鹿の一つ覚えのように考えながら。白ひげは互いに馬鹿同士なら似合いかと結論づけて、マルコが力をなくすまでくちづけたあと。

「ほら、さっさと好きって言え。」

どう考えても、ふられる心配のない相手に。白ひげは楽しげに、告白を求めた。
だけど、その一言をマルコに言ってもらうには多大な時間とくちづけが必要になるとは、現時点では白ひげは気づいていなかったが。
・・・まぁ気づいたとしても、マルコを馬鹿で可愛いとしか思わないであろうから特に問題はないことだろう。








(恋人になる前から、バカップルな2人です。)







・・・・・・マルコが、ひたすら残念なコです(爆)
おかしいなあ、もう少しシリアスになる予定だったのに。親1だと、何故かいちゃつくという罠(笑)





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