(鳥マルコ+エース)
甲板の上で、1人と1羽が対峙していた。
否、1人のほうは怒気に塗れた殺気すら放ち、憎々しげに1羽を見ているのだが。1羽のほうは、1人が放つ物騒な気なぞ歯牙にもかけず、己の羽の毛づくろいをしているので対峙とは言い難い。
「・・・・・・この野郎・・・・・・!!」
完全に、全くもって相手にされていないエースが歯ぎしりする間も。換羽期なのか、焔の青羽を周りに撒き散らしながら暢気に(しか見えない)羽を整えているぶさ鳥に。
「くらえ!!」
エースは、問答無用で攻撃するが。あっさりとかわされたあと、何事もなかったかのように己の羽を嘴で整えているぶさ鳥に。
「こいつつううううう!!」
完全に馬鹿にされていると、頭に血を昇らせたエースが先ほどよりも苛烈に攻撃するが。
ひょいひょい
一撃も当てることができずに、無傷で終わらされる結果となる。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
それが腹ただしいとばかりに足を、手をバタつかせる末っ子を周りで見ていた者たちは。
「「「「「「まあ、あれマルコだしな。」」」」」」
うんうん、と頷きながら。当然の結果だとばかりに、小さく声を揃える。
・・・・・・何故、小さな声なのかというと。エースに、あの青がマルコだと気づかれないためにだ。
いまだエースは目の前にいるぶさ鳥=マルコだと、気づいていないために。
『いつ、ぶさ鳥の正体にエースが気づくか ?』と、娯楽の少ない船の上にて賭けごとの対象となっているためにエースにマルコだと気づかれるわけには、いかないのだ。
・・・・・・そんな周りから楽しまれている(?)ことに、頭に血が上っていて全然気づいていないエースは。
「この、ぶさ鳥!馬鹿にしやがって!!」
今日も今日とて、正体に気づかないまま。憎らしい青の鳥に、咬みついているが。
「・・・・・・・。」
咬みつかれている当人は、素知らぬ顔で羽つくろいをしていた。
(オヤジに関係することへの邪魔な手出しではないので、青は寛容です。)
ぶさ鳥は今回、暴力を振るっていないけれど。でもある意味、暴力よりも酷いことをエースにしています(爆)
いえ、だって屈辱だと思いますよ。鳥(だと思っている)相手に、あそこまで無視されるのって。
あ、ちなみに。この後、オヤジの姿を見かけたぶさ鳥は、即・エースを蹴飛ばしてからオヤジの元に飛んでいきます(酷っ)
・・・・・・そろそろ、エースファンに本気で怒られそうな今日この頃。すみません、先に謝っておきます(土下座)
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