(親1+エース)
白ひげが深く、深く家族を愛する人だということを心からマルコは理解している。
そして彼の人の、そんな情の強さをマルコは心から愛している。
けれど。
「・・・・それでな、オヤジ!」
「そうか、そうか!グララララ!」
あんなに楽しそうに愛しそうに自分以外を、エースを構う姿をあんまりにも見せられると。理解していても、愛していても白ひげに対して黒い気持ちが心に渦巻く。
けれど、それを言葉という形にすることはマルコには出来ないでいた。
だって家族を愛している白ひげを愛しているのに、その気持ちを狭量な言葉で汚したくなかった。
なかったのだけれど。
「そうなんだよ、オヤジ!それでさあ!!」
「グララララ!!」
エースと白ひげのやりとりを見続けていると、苛々がマルコの口を開かせようとする。
だから、ぐっと唇を噛みしめ。吐き出しそうになる、黒い気持ちを押し留め。
「・・・・。」
これ以上、見ていたくなくて二人から離れる。
けれど、視界から外しても。楽しそうな声は聞きたくないのに、聴覚に突き刺さるので。
「・・・・エースに回す仕事を増やそう。」
八つ当たりだとは分かっているが、そう決めて自身の部屋に戻った。
・・・・このあと、仕事を増やされたエースが悲鳴をあげて抗議したが。一切、聞く耳をもたないマルコに負けて、泣く泣く仕事にとりかかるなか。
「エースに厳しくないか、マルコ?」
「・・・・そんなこと、ないよい。」
隠してはいるが嫉妬して八つ当たりしたマルコを膝のうえに乗せ、話すことで。
「でも、オヤジがそう言うなら善処するよい。」
白ひげは知らず知らずのうちに、マルコの荒んだ気持ちを宥めるから。ようやく、マルコもバツが悪そうに反省する。
それにいい子だと頭を撫で、笑う白ひげを見て。マルコもようやく笑顔を取り戻し、穏やかな時間を傍で過ごした。
(家族だけに構っていると被害を出しますので、恋人の扱いにはご注意を!)
お待たせしました、麻理子様!
オヤジのお膝と会話を独り占めしすぎたせいで、エースが少し不幸な目にあっていますけれど(爆)
楽しく書かせて頂きましたv
今回は企画に参加してくださって、ありがとうございます!(お辞儀)
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