(鳥マルコ+エース)
穏やかな波に揺られる、モビー号の甲板にて。
「「・・・・。」」
ものすごく険悪に睨みあっている、一人と一匹がいた。
その光景に「またか」と、周りのクルーたちが巻き込まれないように慣れた様子で距離をとっているなか。エースは非常に不本意そうに、苦虫を噛み潰した表情で。
「・・・・今回だけは、お前と仲良くしてやる。」
ぶさ鳥に喧嘩を売らないどころか仲良くするなどという、ありえない発言をしたことに。それを聞いた周りのクルーたちは、顎が外れそうなほどに口を開けて、唖然とする。
そして、エースのその発言に。非常に嫌そうな、ぶすくれた表情で。
「・・・・。」
エースの発言に頷いた、ぶさ鳥に。
「「「「「「嘘おおおおおお?!」」」」」」
周りのクルーたちは思い切り叫び、一種の恐慌状態に陥った。
・・・・気絶したエースが白ひげの膝で介抱された一件以来、白ひげと過ごす時間を邪魔するとき以外でもエースに対して棘棘しくなった、あのぶさ鳥が。
エースと仲良くすることを了承するなんて!!?
ハリケーンが来るぞ、いや天変地異が訪れるぞと慌てふためきはじめたクルーたちなぞ、気づいていないエースは。
「・・・・オヤジのためだからな。一回だけ、仲良くしてやる。」
今にも血を吐きそうな面持ちで、仲良くなんかしたくないという感情こめまくりで。目の前にいる青に、告げる。
その、エースの言葉に。
・・・・一回だけ、オヤジのためだけに仲良くしてやるよい。
ぶさ鳥は、苦業に耐えるかのように。鬱な表情で、頷く。
そのやりとりを見て。そういえばと、恐慌に陥っていたクルーたちは一昨日のことを思い出す。
相変わらずな、一人と一匹の変わらない暴力的な交流を見ていた白ひげが。
「・・・・お前たちは本当に仲が悪いな。」
困ったように、言ったのだ。
その一言を聞いて、白ひげを困らせたい訳では絶対にないエースとぶさ鳥であったが。目の前の相手と仲良く出来るかと言われれば、絶対に不可能である。
しかし、白ひげが目の前の相手との仲の悪さを困っているというならば何とかしてみようかと。努力と忍耐と我慢を総動員した結果が、先ほどのやりとりなのだろうが。
((((((余計にオヤジを困らせるだけじゃないだろうか。))))))
ものすごく、仲良くすることを嫌そうにしている一人と一匹を見ていると。クルー全員が、そう断言できる。
しかし周りの、そんな気持ちに全く気づいていないエースは。
「とりあえず、オヤジの前で喧嘩は止めよう。
あとは、あー、お前を抱き・・・・痛え!!」
ぶさ鳥に案を色々、出すが。分かったと頷かれたり、嫌だと嘴で突つかれりしている。
そのぶさ鳥の対応に、殴りかかりそうになっているエースに。喧嘩なら買うよいとばかりに、凶悪な蹴りを繰り出そうとしている青の姿に。
((((((前途多難だなあ。))))))
ものすごく、どうしたものかという疲れた視線を。エースと青は、クルーたちから送られていた。
(仲が悪すぎるために。歩み寄りは、一歩未満です。)
サイトの祝い企画なので、仲良くした話をと思って書いた結果がこのざまです(爆)
とりあえず、分かりきった結果ssは後日、またUPしますねー。
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