(白ひげ→←←←鳥マルコ+エース)






エースとぶさ鳥の、白ひげの前で一回だけ仲良くなろう計画は結論だけ言えば失敗である。
・・・・まぁ、火を見るより明らかな結果であり、当然の結末であると周りは思っているのだが。当人たちは、そうは思っていない。
だから。

「お前のせいだからな!」

きつく、きつく睨みつけて。怒りを込めて、エースはぶさ鳥を殴りかかり。

お前のせいだよい!

攻撃の全てを軽やかに躱しながら、容赦なくぶさ鳥はエースを蹴っている。



((((((・・・・あれじゃあ、一生かかっても仲良くは無理だよなあ。))))))



改めて、そう認識しているクルーたちの前で。やはり今日も無傷で勝者となった青は、気を強制的に失わせたボロボロのエースに最早、視線すら向けないまま。

「・・・・。」

白ひげのために、上手く出来なかった結果に。しょんぼりして、頭を垂れている。
・・・・白ひげ以外に容赦なく、暴力的な不死鳥であるが。あんな風に落ち込んでいる姿を見ると、可哀想だと思えてきてしまう。
だから不死鳥を励まそうかなと親切心から、何人かが動こうとしたのだが。

「まぁた喧嘩してやがるな、お前ら。グララララ!」

仲間たちが、行動する前に。白ひげが、落ち込んでいる青を右腕で抱き上げ、気絶したエースも左腕で抱き上げた。
しかし、普段なら白ひげに喜んでくっつき甘えるぶさ鳥は。

「・・・・。」

あわせる顔がないとばかりに、白ひげから顔を反らして。抱き上げられた腕から、逃げ出そうとジタジタしている。
けれど逃げ出そうとするぶさ鳥を、白ひげが許すはずもなく。

「!!」

逃げ出せないよう、強い力で抱きしめられてしまい。ぶさ鳥は嬉しいやら困るやらで、思考をグルグルさせていた。
しかし、暫くしたあと。

「・・・・。」

やはり嬉しい気持ちが勝ったぶさ鳥は、逃げ出すことを止め。おとなしく、白ひげの腕のなかに納まっていた。
そうして腕のなか、静かにいる青を見て、楽しそうに白ひげは笑ったあと。

「今日は、ありがとうな。グララララ!」

優しい声で、眼差しで。ぶさ鳥に、礼を告げた。
しかし、そんなことを言われるようなことをした覚えがないぶさ鳥は、不思議そうに首を傾げるばかりである。
そんな青の様子に、白ひげはまた楽しそうに笑って。

「俺のために頑張ってくれただろうが、お前ら。
 だから、ありがとうな。」

一人と一羽の仲良くすることを失敗した結果に、落胆も怒りもしないで。頑張って己のために行動したことを喜んでくれた。
その白ひげの気持ちに胸を一杯にし、喜びで瞳を潤ませながら。

「・・・・v」

嬉しそうに、ようやくぶさ鳥は白ひげにくっつき甘え、擦り寄ってしあわせそうにしている。
その、いつものぶさ鳥の様子に周りは、良かった良かったと安心しつつ。
気絶から復活していないエースは十中八九、復活したらぶさ鳥にまた喧嘩を売ってまた黙らされるだろうから。白ひげの礼を聞き逃す恐れがあるので、あとから教えてやろうと想いつつ。

「v」

仲良くしている一人と一羽を、微笑ましげに見守っていた。






(失敗したけれど喜んでもらえたから、なんとか成功・・・・なのだろうか?)










皆さま、分かりきった結果なので特に想うことはないでしょうが(笑)
でも、まあぶさ鳥とエースなんで仕方ないですよね(言い切るな、そこ)

この度は企画に参加してくださった皆様、ありがとうございました!(お辞儀)










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