(マルコ+エース)
モビー号全てに響き渡る大きな、大きな声で。
「あー、もう!あのぶさ鳥、腹が立つー!!」
エースの怒りが、炸裂していた。
いまだ、ぶさ鳥に力で勝てた試しがないだけでなく、精神的にも色々と勝てた試しがないエースは。ぶさ鳥に対しての怒りが一定以上、裡に溜まると。
「マルコも、そう思うだろう!?」
白ひげ海賊団の長男であり、エースだけが知らないぶさ鳥の正体でもあるマルコに愚痴る。
知らないとはいえ、あえてマルコに愚痴るエースに。マルコは微妙な顔をし、周りは笑うのを堪えている。
そんな、マルコの微妙な表情も周りのニヤニヤした表情も、怒りで気づいていないエースは。一通り、大きな声でぶさ鳥の悪口を言い終えると。
「はー、すっきりした!!」
清々しそうに、笑って。愚痴を、やめた。
そうして、愚痴を終えたエースの黒髪を軽く撫でて。
「・・・・そうかい。」
更に表情を微妙にして、マルコは当たり障りのないことを言う。
ぶさ鳥だと言うことを、息子たちから「マルコに言わないでくれと言ってほしい」と頼まれた白ひげに。
「賭けをしているらしいから、言うなよ」と口止めされているせいで、エースに正体を言えず。どうしても歯切れの悪い返答をするマルコに、周りが更に笑うのを堪えている。
そんななか、大好きな長男に頭を撫でてもらえて、ご満悦なエースが。
「おう!」
笑顔で、答えると同時。更に更に表情を微妙にするマルコに、ついに周りは笑いを堪えることが出来なくなった。
しかし、そんな周りの笑い声に。
「?なんだ?」
不思議そうに首を傾げるエースの頭を、慰めるようにマルコは撫で。
「・・・・気にするなよい・・・・」
賭けの対象にされていることを知らない末っ子を、慰める言葉をかけていた。
・・・・・マルコは、エースが嫌いではない。
仲間であり家族である、彼を嫌ってはいないのだが。ただエースはマルコが不死鳥になるとき、必ずと言っていいほど致命的にタイミングが悪いことをする。
主に、それは白ひげと過ごす時間の邪魔なのだが。普段のときなら我慢できることなのだが、本能に忠実な不死鳥形態のときには我慢ならず、容赦ない一撃をお見舞いしてしまう。
・・・・・まあ、大抵は、不死鳥の蹴りを一回喰らうと。何故、喰らう羽目になったのかを学習するのだが、エースはちっとも学習しないで挑んでくる。
しかも必ず白ひげといるときに再度挑んでくるから、容赦ない一撃を喰らい。それに腹を立てて、また白ひげといるときに挑んでくるから悪循環は続いている。
けれど、マルコはエースが嫌いではない。不死鳥のときには容赦ないことばかりしてはいるが、それでも末っ子を嫌ってはいない。
ちゃんと、家族として好きだ。
だからマルコは、賭けにされている、笑われているエースを慰め、優しくしている。
そんなマルコの内心に気づいていないエースは、周りが笑っている間中。エースの頭を撫でて、慰めてくれるマルコに。
「・・・・へへっ。」
嬉しそうに、顔を崩し。周りの笑いを気にしないで、始終、ご機嫌な笑みを浮かべていた。
(末っ子は、長男が大好きです。)
複数のかたが、エースとマルコの仲はどうなのかと気にされていたので。フォローも兼ねて、UPしました(爆)
不死鳥でないと、仲がいいですよ。不死鳥だと、仲が悪すぎますが(おい)
・・・・でも、このエースだとマルコがぶさ鳥だって言われても信じなさそうですね(汗)
むしろ、言われても「マルコはマルコ、ぶさ鳥はぶさ鳥」って分けて考えて。決してマルコ=ぶさ鳥って認識しない気が(滝汗)
・・・・・・・・・・・。
じゃ、じゃあ、そういうことで(逃走)←逃げた!?
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