(白ひげ→←←←鳥マルコ+エース)








・・・・『とりよい』、という果実がグランドラインには在る。
この実の香りは、どんな鳥をも酔っぱらわせることができることから、その名がついたと言われている。
そして、そのことを知ったエースが『とりよい』の香りで、あの全身の姿はとても綺麗だが顔が微妙に不細工な凶暴『ぶさ鳥』(エース命名)を酔い潰し。フラフラになってダウンしたところで、今までの暴力の仕返しをしてやろうとしたのだが。


「痛、いてえええええ!!!!」

『とりよい』で酔っぱらった、ぶさ鳥は確かにフラフラになった・・・・が。フラフラ状態であってもダウンせず、しかも仕返しのために手を伸ばしてきたエースに変わることなく暴力的であった。
しかも酔ったせいで理性が働かないためか、手加減を忘れ。いつも以上にエースを突つき、蹴りを繰り出している。
その、あまりに凄い猛攻に。今までエースにしていた暴力は手加減して、優しくしていたんだなあと半ば逃避のように、皆が納得しているなか。

「ぎゃああああああ!!!!」

エースの攻撃は、未だ止むことなく続いている。
流石に、あれ以上攻撃されたらエースが死んでしまいそうだから隊長たちが不死鳥を止めに入ろうかという一瞬前。



ピタリ



ぶさ鳥は突然、唐突に動きを止めた。
そして血まみれになっているエースを、あっさり解放して。船の扉のほうに、よたよたと覚束ない足取りで歩いていく。
いきなり止んだエースへの攻撃と、移動に。なんだ、なんだと皆が注目するなかぶさ鳥が扉に辿り着いた数瞬後に、扉から白ひげが出てきた。
そして、白ひげが足下にいるぶさ鳥に気づいた瞬間。ぶさ鳥は、白ひげに飛び付いた。
そうして白ひげの頭を、まるで抱きしめるかのように青の翼で覆い。決して離れることはないのだとばかりに長い金の尾羽を白ひげの身体に絡めて、ベッタリとくっつき甘え始めた。
いきなりのぶさ鳥の行動に驚いて、少しの間、反応出来なかった白ひげだが。血まみれで倒れているエースと、転がっている『とりよい』の実を見つけて、だいたいの事情を察した。

「・・・・お前ら。エースの手当てをしておけ。」

半ば気を失っているエースの手当てを、周りにいる者たちに命じ。自身にくっつき、甘えている青の鳥を少しばかり自身から引き離してから。

「・・・・あまり、エースを苛めるな。」

酔っているために、どこまで分かるかは分からないが。一言、白ひげが注意する・・・・・が。

「v」

全く、分かっていない様子で。青は上機嫌で白ひげの頬に己の顔を擦り寄せ、そして。




ちゅう



白ひげの口唇に、己の嘴を重ねた。否、重ねたというよりも硬い嘴を、柔らかい口唇に触れあわせたと言ったほうが正しいのだろうが。



「「「「「「・・・・・・・・・・・。」」」」」」



まごうことなき、青から仕掛けた口づけに。された当人も、目撃した皆も驚きで固まっているなか。

「v」

ひとり、しあわせそうに。仕掛けた青は、白ひげや皆の沈黙なぞ意にも介さずベッタリ大好きな人にくっつき、甘やかに鳴いていた。











(酔うと、ひどく凶悪化しますが。積極的にも、なります。)









・・・・・・とりあえず、すみません(土下座)
みたらし様のとこの、自分の意思で可愛らしくちゅうしているぶさ鳥の足下にも及ばない(及ぶと想う方がおこがましい!)酔わないと、自分からちゅうできないうちのぶさ鳥です(吐血)
エースに凶暴なのは、もう仕様なので気にしていませんが(おおーい)
あんまりな出来なんで、↓におまけssつけました。












・・・・白ひげにべったり、くっつき甘えていたぶさ鳥だったが。酔いとは、いずれ醒めてしまうものである。
だから。

「・・・・・・・・?
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・!??」

酔いから戻った理性が、現実をー白ひげを離すものかとばかりに全身を使って絡めている己をー認識してしまえば。本来、生真面目で照れ屋な性分故に即座に白ひげからぶさ鳥は離れようとした・・・・のだが。



ベタン


・・・・・慌てすぎたのだろう。
長い金の尾羽が、まだ白ひげの身体に絡み、解けていない状態で離れようとしたために。ぶさ鳥は飛び立つことに失敗して、白ひげの右肩に勢いよく落ちてしまった。



「・・・・・・・・・。」



その、あまりにあまりな失敗に。そして、敬愛している白ひげに(意図的ではないが)ぶつかったことで痛みを味あわせたことを悟ったぶさ鳥は、自分から白ひげの肩から落ちた。
飛ぶことを放棄し、受け身すら取ることも放棄して。床に叩きつけられることで、白ひげと同じ痛みを味わおうとしていたのだが。

「おいおい、危ねえだろうが。」

それは、白ひげの大きな手によって阻止された。
しかし、止めてくれるなとばかりに白ひげの手から逃れ、床に落ちようと足掻くぶさ鳥に。



「逃げるな。」



大きな声ではないが、有無を言わさぬ声で白ひげが告げれば。ピタリと足掻く動きを、ぶさ鳥は止める。
そうして大人しくはなったが、自身の腕のなか。落ち込んでいるために恐縮して、申し訳なさから委縮しているぶさ鳥を宥めるよう白ひげは撫でてやりながら。

(・・・・・今度。『とりよい』の実で、こいつを酔わせるか。)

積極的な青に、また会おうと。ひそかに青にとって、災難なことを考えていた。








(・・・・ちなみに。不死鳥が立ち直るのには数時間、かかりました。)










・・・・・お、おまけssも、なんだかなあな出来ですみません(深深土下座)
出直してきます!!(逃走)←最低









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