(大参謀←元帥)





・・・・センゴクは、もてる。
大将という地位と強さに加え、真面目で誠実で浮気なぞしそうにない性格は、異性に高く評価され。本気の告白をされることはざらで、日常茶飯事である。
そんな、もてまくる男が何をトチ狂ったのか。



「・・・・す、好きだ!おつるさん・・・・!!」



可愛げがない、冷たい女だと異性だけでなく同性からも、そう評価されているおつるに。好きだ、と言ってきたのだ。
まさか、そんなことを言われる日が来るなんて微塵も思っていなかったおつるは。あまりに驚きすぎて、ぽかんとしている間にも。

「だ、だから、その!お、俺と、付き合ってください!」

全身を真っ赤にして、早口で言い切り。センゴクは、深々と頭を下げてくる。
この言葉と光景に、立ったまま夢でも見ているのかと疑ったおつるが、自身の右頬を思い切りつねってみると。

(・・・・痛い。)

現実だと伝える痛みが、応えてきた。
なので、ありえない夢みたいな現実だなあと半ば呆けて、センゴクの下げられたためにつむじが見える頭を見ながら。おつるは、まさかの告白に一体どうしようかと思考する間も。

「だ、大事にするし、おつるさんが嫌がることは絶対にしない!
 な、なにか気に入らないところがあるなら改善する!
 だ、だから!!」

必死、に。センゴクは、おつるを口説く言葉をまくし立てる。

「・・・・っ・・・・。」

そんな、一生懸命に想いを異性から伝えられることが初めてなおつるは。免疫がないため、赤くなっていく頬を誤魔化すように乱雑にこするが。

「好きだ!おつるさん!!」

いまだ止まることなく続くセンゴクの告白のせいで、頬の赤さはどうにもならないでいる。
そんな、赤くなる自身の現状に。まるで、ただの女みたいに男の言葉で恥ずかしがる自分が嫌で嫌で、たまらない。
だから男なんかに左右されない、いつもの揺るぎない自身を取り戻したくて。おつるは、センゴクの告白を止めようと。

「わ、分かったから!もう、言わなくていいよ!!」

放った一言は。

「・・・・!
 あ、ありがとう!おつるさん!!」

何故か、センゴクから礼を返された。
思いもよらないセンゴクの、その反応に。おつるが、理解出来ずにいると。

「分かってくれて、ありがとう!
 俺、おつるさんのこと大事にするからな!!」

センゴクは、真っ赤な顔で破顔して。おつるの放った一言を、勘違いした言葉を綴る。
それに慌てて、勘違いだと言おうとしたおつるだったが。運が悪いことに説明しようとした一瞬前、コング元帥の使いがセンゴクを召集に来たために。

「・・・・じゃあ、また後で。」
「ちょっ!」

センゴクは、おつるの説明を聞く前に。使いで来た海兵と一緒に、行ってしまった。
そうして一人、その場に残された。センゴクの誤解を結局、解くことが出来なかったおつるは。



「・・・・あ、後できちんと言わないと・・・・!」



赤から一転して青になった頬に、嫌な汗を流しながら。付き合う気なぞないことを、はっきり言うぞと意気込む。
しかし言おうとする度に、センゴクに味方するかのように邪魔が毎回入るせいで。全然、解くことの出来ない誤解に頭を悩ませる羽目になり。
そのうえ、解けないでつきあって(?)いるうちに。センゴクを特別だと想い返すようになる未来が来るとは、この時のおつるには想像もつかないことだった。






(今は、まだ。勘違いだと言い切れる関係。)







先月、頂いた館坂様のコメントが嬉しくて書きあげたセンつるssです(告白)
・・・・ええ、基本的に嬉しさによってネタ神様は調子に乗りますから(笑)
そして調子に乗りあげて、この続きも書くんだ(死)
・・・・・・・・・・す、少しでもセンつる楽しんで貰えるといいな!←少しばかり痛い女だと自覚した模様
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でわ、また!!(ダッシュ逃走)








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