(青キジ×大参謀)






珍しくおつると青キジの休暇が同じ日になったので、一緒に出かけることになったのだが。

「・・・・嫌だ。」

せっかくのデートだから手を繋ごうとおつるに向かって差し出している青キジの手を取ることを、おつるが断固拒否しているために。デートは、出発前から難航している。

「いいじゃないですか。手、繋ぐぐらい。」
「嫌だ。」

頑なに差し出されている手を取らず、さっさと歩きだそうとするおつるの邪魔を必死にしながら青キジは何とか手を繋ごうとするのだが。

「手なんか繋がなくても、いいだろう!」

本気で、おつるは嫌がっている。
何もそこまで嫌がらなくてもと凹む青キジだったが、嫌がっているおつるの耳がうっすら赤みを帯びていることに気づけば。恥ずかしさ故の拒絶だと理解できれば、途端落ち込んでいた気分は浮上する。
手を繋ぐ、なんてたわいないことを恥ずかしがるおつるを可愛らしいなあと青キジが想っているなんて知らないまま。

「とにかく、さっさと行くよ!」

おつるは青キジが差し出している手を取らないまま、歩きだす・・・・が。
ついてこない青キジに気づけば、苦虫を噛み潰したかのような表情をし。数瞬、躊躇ったあと青キジのところに戻り。



「〜〜〜行くよ!」



やけっぱちに叫んで、差し出されていた青キジの手の服の裾を掴んで歩き始めた。
その思いがけないおつるの行動に驚き、されるがままの青キジだったが。

(〜〜〜反則でしょう、この行動は。)

空いた手で己の赤くなった顔を押さえながら、内心で呻く。
手を繋ぐよりも、こちらのほうが恥ずかしい気がするし、可愛らしい気がすると青キジは想うのだが。
でも、それを口にすればおつるは金輪際、青キジとデートをしてくれなくなりそうなので口を閉ざし。青キジはおつるの後ろをおとなしくついて歩き、ようやく始まったデートを堪能していたのだが。

「・・・・っ。」

暫く歩いていると、青キジの服の裾を掴んでいることが恥ずかしくて耐えられなくなったおつるが手を離す・・・・と同時。今度は、青キジがおつるの服の裾を掴んで歩き出す。

「?!」

その行動に動揺するおつるにやわらかに笑いかけて、隣を歩く男に。何か言おうとおつるは口を何度か開けるが、そこから音が出ることは結局なく。

「・・・・。」

真っ赤な顔でおつるは、黙ったまま男の手を払うことなく隣を歩いていた。







(手は繋がってなくても、繋がっているデート。)









・・・・青キジの口調と性格がイマイチ掴めていないので、なんか偽物チックですみません(土下座)
でも書いていて楽しかったので反省はしても、あまり後悔はないですv←死ね









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