夏ネタ・「アイス」





(英雄←大参謀)




今日も今日とて、おつるの執務室にお茶を飲みに来たガープが珍しく、煎餅以外のお茶菓子を持ってきた。そして、おつるに。

「・・・・おつるちゃんも、食べるか?」

これまた珍しく、自分が食べる前に、お茶菓子を勧めてきた。
普段なら、お茶を受け取ると同時に勝手に1人で食べているのに珍しいことがあるものだと想いながら。お茶をガープに渡しながら、おつるが差し出されるお茶菓子を見た瞬間。

「・・・・!」

顔を、赤く染め上げる。
だって、そこにあったのは。最近、言葉を使わない愛の告白として流行っているハート型のイチゴアイスとチョコアイスであったからだ。
・・・・相手の想いを受け入れるなら、イチゴの赤いアイスを食べる。受け入れられないなら、チョコの黒いアイスを食べるというものを、今、おつるはガープから差し出されているために。
おつるは、これを差し出す意味が分かっているのかガープに問おうとするが。

「?アイス、嫌いか。おつるちゃん。」

不思議そうに首を傾げる男が。分かっているとは、到底、思えなかった。
・・・・・おそらく、煎餅じゃないから分けようと想っただけだろう。そして、今日は少し暑いから分けようと想っただけだろう。
だから、一人だけ意識していることがなんだか馬鹿らしくて。

「・・・・・・・・・嫌い、じゃないよ。」

そう、苦笑いしながら言って。おつるはイチゴアイスを、口にした。





(・・・・・たとえ伝わらなくても、分かってもらえなくても。食べる味は、1つだけ。)









お中元であったハートアイスを見て、唐突に思いついた告白方法なんで本気にしないでください(爆)









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