(おつる←ドフラミンゴ)






赤い紫陽花を、一房。くるりふわり、と廻しながら。

「アンタは、まるでこの花みたいだね。」

つまらなさそうに、おつるは言う。
だけど、いきなりそんなことを言われても訳が分からないと眉を顰めるドフラミンゴに。

「移り気、高慢、無情、冷淡。全部、アンタに当てはまる言葉だよ。」

おどけたように、呆れたように。手のなかにある花が司る言葉を、おつるは口にする。
しかし、悪口に近いそれに気を悪くすることなく。

「フッフフフ、確かにな!」

おかしそうに、同意して。ドフラミンゴは嗤う。
彼女以外がそう言えば血の海は免れないことを、嗤うだけで済ます姿に。複雑な色を乗せた、疲れた表情をするおつるを分かっているくせに。

「フッフフフ!」

嗤うことを、男は止めない。
その姿を、諦めたように放置して。おつるは、くるりふわりと花を廻し。

「本当に、この花みたいだね。」

言いたいことを飲みこんで、溜め息をととも同じことを零す。
・・・・だけど、この花にはもう一つだけ司る言葉がある。
けれど、その言葉は目の前の男には当てはまらないから言わないでいるが。実は、その言葉すらも当てはまることは『大参謀』という二つ名を持つ彼女でも分からないことであった。









(『辛抱強い愛』、なんて。信じられずに、斬り捨てられる現実だ。)








紫陽花の花言葉を知って、「ドフラミンゴだ!」って答えを出した脳みそですみませんでした!(言い逃げ逃走)








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