(英雄×大参謀)





ほんの少し拗ねたように、つまらなさそうにガープは。

「おつるちゃんは、ワシに何も言わん!」

ぶすくれたように、言うが。

「・・・・何を言っているんだか。」

おつるには、ガープがそんなことを言う意味が分からない。
だいたい、おつるはガープに対して言いたいことは言っている。
・・・・まぁ、仕事関係で言えないことは結構あるが。そんなことで、不満を訴える男ではないだろう。
だから何を言わないのだと言っているのか、分からないでいるおつるに。



「おつるちゃんは、恋人のワシにしてほしいことを、何も言わん!!」



ガープは再度、詳しく告げる。
それを聞き一瞬、呆けた顔をしたあと。あぁ確かに、と納得した表情におつるはなった。
・・・・いや、別にしてほしいことがないわけではないのだが。してほしいことを言う前に、ガープが全部してくれるので言う必要がなかったのだ。
だけど、そんなことを知らないガープは。

「・・・・おつるちゃんは、何も言わん・・・・。」

薄情じゃ。

大きな身体を、なんだか小さくして。いじけたみたいに、落ち込んだみたいに俯いている。
そんなガープを見て、慌てて口を開きかけたおつるだったが。
・・・・言う必要がないほどしてもらっている、と。惚気めいた甘い言葉を紡ぐのかと想い至れば、途端に声は喉の奥に引きこもるが。

「・・・・。」

口を閉ざして、しょんぼりしているガープを見てしまえば。黙っていることが出来なくなったおつるが正直に、そのことを話すが本当かと疑われ。

「じゃあ、ワシがした『何が』おつるちゃんにとって、してほしかったことなんじゃ?」

と、ガープから追求され。真っ赤になりながら、おつるがしどろもどろに白状することになるまで、あと数秒後。






(・・・・・・恋人に、隠し事なんか出来ません。)







薄情=白状、とかけたssを。唐突に書きたくなった、という訳の分からん思考でごめんなさい。
でも、こういう意味かけとか好きなんです!
そして、全部言わされたおつるにガープがようやく納得したあと。おつるが言わされたこと全部、ガープはまたしてしまえばいい!(ダッシュ逃走)








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