(大参謀←元帥)








罪なき人々を守るため。
そのために任務を遂行する軍人であるからこそ、一部では敬われると同時。与えられた任務は綺麗なことだけではないから、一部では忌み嫌われている。
だから時折、負の感情を言葉を向けられることは海兵であるおつるにとって当然であり、当たり前に与えられるものなのに。

「・・・・失せろ・・・・!」

今、おつるを背に庇う男は。当然の、当たり前を蹴散らしただけでなく。

「大丈夫か、おつるさん?」

気遣う言葉まで、心配そうにかけてくるから。

「・・・・。」

おつるは、どう反応すればいいのか本気で分からない。
・・・・・だって、センゴクも同じ海兵ならば理解しているはずだ。
それに、わざわざ助けなくてもおつるならば大丈夫だと分かっているはずで。自力で解決できると、分かっているはずだ。
なのに、助けて。言葉までセンゴクはかけてくるから、思わず何も言えずに動けないおつるに。

「・・・・あんな奴らの言うことは、気にすることはない。
 おつるさんを、誰にも否定なんかさせないからな!」

さらにセンゴクは、真剣に言葉をかけてくる。
・・・・否定、されても。そんなことで、おつるが折れないことぐらい分かっているはずだ。負けないことぐらい分かっているはずだ。
なのに、真剣に紡がれるその言葉たちに。返す言葉を知らない、おつるだったけれど。

「・・・・。」

大丈夫でも、折れなくても、負けなくても。でも、傷つかないわけでは決してない。
だけど、それを認めるには彼女は強すぎた。
だから、返せた言葉は。

「・・・・・・・・・・・。
 余計なお世話だよ。」

誰の助けもいらないのだと、言い切る寂しい音だけだった。
それに眉根を寄せたセンゴクに、「手を煩わせて、悪かったね」と返し。当然のように、当たり前のように真っ直ぐに。

「私が、私の正義を誰にも否定させない。
 だから、あんたの手を煩わせることはしない。」

己が掲げる誇りを、正も濁も併せて。誰に恥じることもないのだと、言い放つ。
そう言い切れる強さに、眩しそうに目を細めたセンゴクに踵を返して。当然のように、当たり前のように俯くことなくおつるは歩き出した。







(正しいことも、そうでないことも。全て自身が背負い、肯定することなのだと前を向いて。)











痛みも、辛さも、嘆きも、全部飲み込んで。それでも前をむく気の強い女性ってイメージが、おつるにはあります。
そして、そんなおつるの強がりが好きで、でも嫌いなセンゴクっていうのがツボですね!←この一言で、全て台無しにしています(爆)






戻る