(おつる(→)←ドフラミンゴ)






暑いなか、いつものピンクコートを羽織る男に。

「・・・・。」

馬鹿ではないかと、おつるは冷たい目を向ける。
だけど、そんな眼差しに怯むことなく。

「フッフフフ!」

ドフラミンゴは、いつもの笑みを浮かべ。楽しげに、肩を揺らす。
見ているだけで暑い格好をしているドフラミンゴの、いつも通りな対応に眉を潜めながら。言っても無駄だろうと思いながらも。

「・・・・コート、脱いだらどうだい。暑いだろう?」

おつるは、忠言する。
しかし、おつるの気遣いなぞ矢張りどこ吹く風で。

「あんたが脱がしてくれるなら、脱いでもいいぜ。」

ドフラミンゴは、セクハラまがいな発言を投下した。
そんな下品な発言をする男に、気遣いはもう必要ないとばかりに口を閉ざし。おつるは氷を連想させる硬く冷たい眼差しで一瞥したあと、無視して行こうとするが。

「・・・・ついてくるんじゃないよ。」

ひょこひょこと、ドフラミンゴは小さな背中を追いかけてくる。
男の一歩は、彼女の三歩に相当する。
だから同じ方向を歩くなら、ついてくる意識がないなら追い越さずにいるの不自然極まりないというのに。

「何のことだか!」

言っていることが分からないとばかりに、大げさに肩をすくめ。はっきり、きっぱり言い切る。
惚けている男を問いつめ、理解させる労力はただならぬものがあると嫌でも理解させられているおつるは、苦虫を噛み潰した表情を隠しもしないで。

「・・・・そうかい。」

全く良くはないが、ドフラミンゴの好きにさせることにした。
言葉を尽くすことを諦めたおつるの背中を楽しいと眺めながら、ついていくドフラミンゴはひらひらとピンクコートを流しながら。

「お茶でも飲まねえか、おつるさん?」

本気には決して見えないよう、軽い口調で誘いを音にするが返ってくる音は当然ない。
しかし、そんな沈黙は気にせず流し。

「飯でも食わねえか、おつるさん?」

ドフラミンゴの誘いは、続く。
おつるからの答えはなくても、海賊である自分に急所でもある背を見せたまま、好きにさせてくれる様に。何より先日は贈り物(?)までしてくれたことに、浮かれきっている男は。

「デートでもしねえか、おつるさん?」

おつるが頷くまで、誘いという名の口説きを続けることだろう。
そのことを、なんとなくだが悟っているおつるは、どうしたらいいものかと密かに悩むが。ドフラミンゴを徹底的にやり込めたら止めるのだから、それをすればいいだけだ。
だか敢えて、それをせず悩む自身の在り方に。おつるは深く考えては危険だと放棄し、効果はないに等しい無視を続け。

「なぁ、おつるさん。俺のもんにならねぇか?」

かすか心をさざめかせる口説きを、され続けては。どうしたらいいものかと、悩んでいた。







(彼女も、彼も知らない応えないことに隠れた答えは。今日も、見つけられることはない。)









おつるからの贈りものなピンクコートを、暑いぐらいでは手離さないドフラミンゴを書こうかと書き始めたわけですが。
・・・・おや、そこらへんがあまり書けていない?なんか、単なる口説きくさい・・・・あれ?(汗)
・・・・・・・・・・ま、まあおつるさんが好きってことですね!ドフラミンゴは!(話を変えた)
そして、はっきりさせたくない気持ちがおつるにはあるということですね!ある意味、両片思いくさいですが、この2人だと甘いのは無理です!(きっぱり)←おい
じゃあ、そういうことで!!(逃走)








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