(白ひげ×マルコ♀)




月の淡い光だけを灯りにした、静かな一室で。向き合うようにして抱きしめあっている一組の男女がいた。
薄暗がりのなか、春を思い起こさせる金の髪を楽しそうに揺らして男の首筋に顔を埋め。甘さで潤んだ青の瞳をうっとりと細め、しあわせそうな笑みを浮かべて、少女ーマルコーは。

「・・・・オヤジ、大好きだよい・・・・。」

真っ直ぐな恋意を、伝える。
それを嬉しそうに受け止め、笑う男も。

「俺も、お前が大好きだ。」

同じ恋意を真っ直ぐに、マルコに返す。
その返答に頬を薔薇色に染め、くすぐったそうに柔らかに表情を変え。

チュッ

マルコから、愛している人ーエドワード・ニューゲートーに口付ける。
・・・・付き合い始めた当初は抱きしめられただけで、口付けられただけで酷い動揺をし、気まで失ったマルコだったが。
ニューゲートが動揺しないように慣らし続けたお陰で現在は普通に、当たり前にキスまでは出来るようになった。
そのマルコの進歩に、じんわりと胸を暖かくし。噛みしめるように感動しているニューゲートを、不思議そうにマルコは首を傾げて見ていたが。

(・・・・なんだかオヤジ、嬉しそうだよい。)

何が理由かは分からないけれど、でも嬉しそうな姿を見ているとマルコも、なんだか嬉しくなってくるので。ニューゲートと一緒に、マルコも嬉しそうにしている。
そうして隙間なく、くっついたまま。二人、言葉もなく暫し、嬉しそうにしていたが。

(・・・・さて、これからどうするかなあ。)

しあわせそうに己に抱きついているマルコを、見ながら。キス以上に進みたいのだが、果たしてマルコはどこまで動揺しないで耐えられるのだろうかとニューゲートは、不埒なことを思考していた。
・・・・まあ、恋人を前にして何もしたくないと思う男なぞいないから。ニューゲートの思考は至極、まっとうなものであろうが。



「・・・・オヤジ、愛しているよい・・・!」



今にも喉を鳴らしそうなほどの機嫌の良さで、逞しい胸に擦り寄って甘えているマルコにとっては、ひたすらに恥ずかしいしあわせで。
喜ばしいことなのだけれど、どうしても物慣れないために動揺することが免れないから大変な想いをこれからすることになるのは確実である。
けれど、それを分かっていても。もっと、と望む想いを我慢できないのだ。
それは恋に溺れた、勝手な思考だと理性は歯止めをかけようとするが。けれど正直な心は、するりと。

「・・・・なあ、マルコ。触れあうだけじゃないキスを、してもいいか?」

慣れさせた、触れあうだけのキスではないキスをしたいと。今以上に進むための一歩として、したいのだとマルコに問いかけてしまう。
その問いに目を瞬かせ、イマイチよくは分かってはいないために暫し不思議そうにしていたが。けれどキスはキスだろうと軽く考えたマルコは、墓穴を己で掘る返事をあっさりとした。











・・・・R15指定といっても、所詮はすみれが書くものなので。詳しい描写は器用にさけて、でも最後までいたしております(爆)
おそらく読まれたかたは、「もっと、がっつり書けよ!」ってツッコミ入れるがっかりテイストでしょうが。でも、えろ書けない人間が疲れ等色々たまってぷっつり切れた結果の暴走ssなんで生温かく見てあげてくださいお願いします(土下座)






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