(剣士×音楽家)
枯れよとばかりに照りつく日差しに、うんざりとしながらウソップ作の団扇を仰いでいたゾロの頭に。
「はい、どうぞ。」
ブルックが普段使っている、黒のシルクハットを被せられた。
一瞬で出来た人工的な遮りに確かに自身の暑さは凌げたが、しかしその分ブルックの暑さは増す。
以前、チョッパーに暑さに弱いブルックの身体の危険を説明され、知ってるからシルクハットをゾロは返そうとするが。
「いいですよ、被っていたら多少は暑さがマシでしょう?」
決して受け取らず、微笑ましげに笑って。自身より、ゾロを気遣った。
そのことに思い切り眉をしかめたあと、ブルックの頭にシルクハットを無言でゾロは返し。その行為に少し肩をすくめ、大丈夫なのにと少し拗ねたみたいに零すブルックを無視して。
「ほら。」
ゾロは多少なりとも涼しくしてやろうと、ブルックを団扇で仰いでやる。
届けられる風に、困った顔をして。
「これだと、ゾロさんが暑いですよ?」
ブルックは申し訳なさそうに告げるが、ゾロはとりあってはくれない。それどころか。
「水、いるか?」
さらに、ブルックを気遣ってくる。
そんな心遣いを嬉しいと思うより、自分だってゾロを気遣ってあげたいのにと不満を覚えたブルックは。
「っ、おい?!」
強引にゾロの頭にシルクハットを、また被せ。
「水、もらってきます。」
立ち去ろうとする・・・・が。
「おい、待てよ!日陰から動くな!」
そんな行動をゾロが許すはずもなく、行こうとするのを止める。
そうして、2人して相手を気遣った言いあいは。
「暑いときに、熱苦しいことするな!」
遠回しに貴方が大事だから、大切に気遣いたいと言うやりとりを我慢出来ずにナミがツッコミをするまで続いていた。
(夏の暑さ、仲の熱さにご注意を。)
互いに、涼しくさせようと攻防する様は可愛いと思うのだけど。可愛さを書き切れていない私の残念さに乾杯です(爆)
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