(剣士×音楽家)
・・・・・・今日、4月1日は『1つだけなら嘘をついても許される日』なのだとブルックは、ウソップに教えられた。
だけど嘘をついても許される日だと、いきなり言われても。嘘なんて、そうそう思いつかない上、一体、誰にそれをしてもいいものかと首を傾げているブルックの前に鍛錬を終えたゾロが現れた。
ゾロは、首を傾げているブルックを訝しげに見。
「どうかしたのか?」
と、訪ねてくるので。ブルックは正直に。
「ウソップさんに、今日は1つだけなら嘘をついても許されると教えてもらったのですが。
それを実践しようにも何も思いつきませんし、誰に言えばいいのかも思いあたらないので悩んでます。」
告げた瞬間。ゾロは眉根を寄せ、「くだらねえ」と斬り捨てた。
そのゾロの言動に怒るでもなく、ただ笑ったブルックは。けれど次の瞬間、とてもとても面白いことを思いついた悪戯な笑みを満面にし。
「ゾロさん、ゾロさん。私、これからゾロさんに半分だけ嘘をつきますね!」
楽しげな声音で、からかう気満々な様子でゾロの顔を覗きこむ。
突然の接近に戸惑い、少しだけ後ろに引きさがるゾロを気にせずにブルックは。
「ヨホホホ!では、言いますね。
私はゾロさんが好きで、いま、ここでキスしたいです!」
「ぶっ!!!」
ゾロにとって、答えに窮することを紡いだ。
真っ赤になって、でも冷や汗をダラダラ流すゾロを。とてもとても楽しそうに見ながら、両手をゾロに向かって差し出しながら。
「さあ、どっちが本当のことでしょう?」
ニコニコ笑うブルックの後ろには、ナミの後ろに良く見える黒い尻尾が見えるようだ。
(・・・・・好き、が嘘か。キスしたい、のが嘘か・・・・・。)
好きが嘘なら、恋人であるゾロは死にたい。しかし、キスしたいも嘘なら恋人であるゾロは切ない。
どちらにしてもゾロにとっては、痛いことを告げるブルックを。けれど嫌えないゾロは、どう答えればいいのか悩み口ごもる。
だけど、その間も。容赦なくゾロの答えを待つブルックを、恨めしげに横目で見ながら。
(・・・・・・それでも。こいつが可愛いなんて思う俺は、どうなんだ・・・・・・!?)
手を顔に当て、違うことでも悩み始めたゾロに。
「ゾロさん、どっちが嘘でしょうか?」
ニコニコ笑うブルックは、今日も恋人を振りまわしていた。
(小悪魔な恋人。)
仕事から帰ってきて1時間ぐらいでかきあげたブツなので、アラが目立ちますことお詫びします。
でも、なんとか間に合ったよ!そして、頑張れゾロ(笑)
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