(音楽家←剣士)




たくさん、たくさん連なって咲く、色とりどりの紫陽花が好きだとブルックは言う。

「だって、可愛いでしょう?」

そう、にっこり笑って告げるブルックのほうが可愛いとゾロは想うが。

「・・・・おう。」

そんなことを簡単に口に出来ない性分のために、当たり障りのない答えを返す後ろで。

「「「「「「「・・・・へたれ。」」」」」」」

仲間たちから生暖かな視線と供に、情けないと言わんばかりの言葉を吐かれているが。

「・・・・あー。その、ブルックのほうが・・・・あー。」

なんとかブルックに『可愛い』と言おうと四苦八苦しているゾロは、気づいていない。
そして、気づかないまま。

「?私が、何ですか?」
「あー、その、だから、な!」

必死に、けれどたった4文字がどうしても言えないでグダグダしていた。





(『可愛い』ぐらい、余裕で言えるようになれ!!!)








へたれ片恋(爆)






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