バレンタインネタ。
(ヨーキ×ブルック)
両手一杯に馴染みの女たちから貰った、色とりどりの美味しそうなチョコ菓子を抱えこんだ挙げ句。
それらに喜び浮かれて、鼻の下を伸ばした、だらしない笑顔を本命に向けるような迂闊なことをしておいて。
「よう、ブルック!・・・・お前も、俺にくれるんだろ!」
貰えないなぞ微塵も考えていない、おめでたい男に。
「あげませんよ。」
至極当然、な反応を返せば。途端、慌てだすが。
・・・・成功には程遠い出来損ないの自作チョコを、渡す勇気を根こそぎ奪った自業自得、ということで諦めてもらおう。
(謝っても、もう遅い。捨てることは、決定事項!)
時々このようなポカをしてブルックを怒らせる船長ですが、すぐに惚れ直させるもの船長だと思う。
(ゾロ×ブルック)
「いつもお世話になっています、お礼です!」
そう、言ってから。
ブルックがゾロに渡してきたのは、大きな大きなハート型のチョコレートだが。しかし、それに書いてあるのは大きな大きな『義理』という文字で。
・・・・正直いって、これは喜んでいいのか悲しんでいいのか、迷う。
それに、こんなことをブルックに入れ知恵したであろう魔女の影は不気味この上ないし、チョコを作るにあたって借りた調理場の主であるクソコックに何を言ってブルックが借りたのかも恐ろしい。
だけど、ニコニコ、と。自分だけに差しだしてくるブルックの好意だけは、どうしたって手荒に扱えないゾロは。
「・・・・ありがとな。」
後に色々面倒が起こると分かり切っていても。丁重にそれを受け取り、礼を告げる。
そうすると、ブルックもまた。
「こちらこそ、ありがとうございます!」
礼を告げて、嬉しそうに笑う姿に。
・・・・「まぁ、いいか」と、妥協し折れる、いつもの1日であった。
(・・・・だけど、来年は『義理』の文字を無くしたものを貰うと、決めた1日でもある。)
・・・・珍しく船長よりいい目をみているゾロですが、あくまで「少し」というところがゾロテイスト(おい)
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