「紫陽花」で、ヨーキ×ブルック。





冷えた空気、冷たい雨のなか。それでも、頭を垂れることなく艶やかに咲き乱れる赤に青、紫や白の小さな花々を見て。

「・・・・・ブルックに、似ているな。」

ぽつり、と。ブルックの手を離さないままで、ヨーキは告げるが。

「・・・・・・・・・・・・・・・・。どこか、似ていますか?」

言われた当人は、この目の前にある可憐な花々が自分に似ているとは到底思えないので。訝しげに、聞きかえす。

「ああ。とても、似ている。」

しかし返ってきたのは、またしても同じ言葉だけで。ヨーキは、じっ、と花々を見ている。
なのでブルックも同じように花々を見つめるが。見つめても見つめても、似ているところは分からない。
・・・・・・・・・・しいて言えば、花々が集まってまんまるい形をとっているところがアフロ・・・・・・に見えなくもないが。それは、この花々に対して失礼な気がするブルックに。



「・・・・・可愛いところが、似ている。」



ありえない、ことを。さらりと寄こしたヨーキに、ブルックは絶句する。
そうして、言葉を失い固まるブルックを気にしないまま。さらにヨーキは。

「・・・・・ああ。でも、お前のほうがこの花より可愛いからな!」

とんでもなく、ありえないことを。とても真面目に言い切る姿に。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。それは絶対、貴方の目がおかしいんです。」

酷く酷く、疲れたようにブルックは言いかえす。
だけど、ヨーキはそんなブルックにさらに追い打ちをかけるように。

「?可愛いより、綺麗のほうが良かったか??」

またまた、ずれたありえないことを言い出したので。
・・・・・これ以上、言い返してもまたありえないことを言われかえされることを懸命にも察したブルックは。口を閉ざして、さっさとこの場から離れようとヨーキの手を引くが。

「・・・・いや、でも。綺麗よりは、可愛いのほうがしっくりくるし・・・・」

本気の声音で、真剣に悩む男に。
・・・・・触れている手の熱さが、どうか寒さのためだと勘違いし続けてほしいと切に願いながら。赤い顔を決して男に向けないまま、ブルックは駆けるように歩きだした。








(・・・・・どんなに、ありえない、馬鹿な言葉でも。貴方が口にすれば、たちまち毒の如く心臓を狂わすから。・・・・・・・とても、こまる。)










実際、ブルックは可愛いのでヨーキ船長は正しいと思います(爆)
だけど、周りでこれを言うと失笑される(泣)・・・・・いつか、認めさせてやるんだから!!





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