(剣士×音楽家)
恋人であるあんたからコレを渡されたら、ゾロがどんな反応をするのか見てみたい、と。悪戯心に輝いた目で、声で仲間たちから押し切られたブルックは。
「・・・・ど、どうぞ、ゾロ、さん。おやつ、です。」
赤と紫と白が交じり合った、非常に怪しい見た目のアイスを。おそるおそる、ゾロに差し出す。
食べれるものなのか非常に怪しい見た目のそれを。けれど、ゾロは躊躇うことなく。
「お、ありがとな。」
口に入れた。
その、あっさりとした、ありえない反応に。
「「「「「「「「えー!?!」」」」」」」」
ブルックも、隠れて様子を見ていた仲間たちも驚きの声をあげるが。
「?なんだよ?」
驚く意味が分からない、とゾロは不思議そうにしている。
見た目は非常にあれなアイスは、材料は至って普通なので美味しい。
しかし材料を知らず、見た目だけで判断した場合。口に、絶対にしたくないアイスを簡単に食べたゾロに。
「なんで、食べれたんですか?」
呆然とした声で、ブルックが思わず尋ねる。
けれど、ゾロは訝しげに。
「おやつだって持ってきたくせに、何言ってんだよ?」
逆に、ブルックに尋ね返している。
そのやり取りを見て。察しのいい者たちは、だんだんと理解していった。
・・・・要するに、ゾロはブルックのことを何一つ疑っていないのだ。
見た目があんなアイスでもブルックが「おやつです」と言えば、ゾロは「おやつ」だと疑わず。
そして、もし食べたあとに、万が一にも体調を崩したとしても。「おやつ」のせいだと、「ブルック」のせいだと疑いもしないだろうことが容易に想像できるゾロに。
(ブルックを疑う、というか悪く想う思考が、これっっっっぽっちもないなんて。どんだけ、盲目的に惚れているんだよ!?)
ブルックへの愛を、見せつけられたようで。胸焼けがして、やっていられない。
だから、互いに不思議そうに見合っているブルックとゾロを置いて。勝手にしてくれと、各自、隠れた場所から解散していった。
(反応を見て楽しんで、からかう気でいたのに。からかう隙間もない愛に、あてられてた。)
31のハロウインアイスネタなので、ハロウインssだと言い張ります(爆)
ちなみに、このssで登場したアイスは「魔女の〜」です。
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