(海賊王+海賊王クルーたち+海軍)
手錠をつけたまま、暴れ壊された元・人間売買屋の瓦礫を踏みつけながら。
「あっははははは!!自由は、やっぱり、いいなあ!!」
あっけらかん、と。暢気に笑うロジャーの姿に。
船長が捕まったと聞き、助けだすために駆けつけ暴れた一味の皆は。呆れるやら、安堵するやら中々に複雑な気持ちのまま。
「「「せんちょおおおぉぉぉぉ!!!」」」
唯一、己たちが従うべき人間を。呼ぶ・・・・・・・が。
「・・・・おお、お前ら!なんで、ここにいるんだ?」
あまりにあまりなロジャーの言葉に。
「「「あんたを助けに来たんでしょうが!!」」」
思わず、ツッコミを入れる。
「おお、そうか!ありがとよ!!」
すると暢気に、きちんと礼を言うから。
その言葉に、なんだかなあ、と船員たちは脱力しながらも。奪った鍵で、ロジャーにかけられた手錠を外す。
そして、手錠が外されたのを見てから。この島から逃げ出そうとレイリーが、ロジャーに伝えようとすれば。
「そこまでじゃ、貴様ら!!!」
「ゲッ!ガープ!!」
海賊が大暴れしていると通報を受けて、駆けつけてきた海軍の指揮官は。ロジャー海賊団を、何度も追い詰めてきた仇敵だった。
なので、レイリーは躊躇うことなく。
「総員、退却!」
戦いを放棄した。
・・・・どう、考えても海軍本部近くという場所故に。分が悪すぎると、当然の判断を下しただけなのだが。
「「逃げるのか?!」」
ガープだけでなく、ロジャーまで抗議するかのような声をレイリーに向けてくるので。
にっこり、と。ひっじょーにイイ笑顔をしたレイリーは容赦なく遠慮なく、二人の顔面に向かって『何か』を投げつけた。
だけど、その何かは二人に当たることなく、地面に叩き落とされると同時。煙幕、を吹き出した。
「!おのれ、目眩まし・・・・か・・・・。ぐー。」
「てめっ!船長になにす・・・・ぐー。」
「「「「「「「「寝たー!」」」」」」」
・・・・どうやら仕込まれていたのは、強力な睡眠ガスだったようで。立ったまま寝ているガープに、ロジャーに一同ツッコミを入れるなか。
レイリーは煙を吸わないよう、ハンカチで口と鼻を押さえてロジャーに近づき。寝ているロジャーの身体を己の肩に担いで。
「逃げるぞ!」
冷静な判断を、また下す。・・・・が。
纏っている空気が、恐ろしいほど冷え冷えとしているので。
((((((ぉ、怒ってる。怒ってる。))))))
クルーたちは肝を冷やしながら、後で説教というか折檻というか。まあ、それをされることになる船長を思い切り憐れみを込めた目で見やる。
だいたい捕まった経緯(寝ているところを捕まえられた)を聞いた時点で。あまりの警戒心の足りない迂濶さに、レイリーの怒りの沸点を越えそうでヤバかったのだ。
なのに助けにきたロジャーは、レイリーの現状による当然の判断にケチをつけたりするから。ロジャーが無事だったために収まりかけていたレイリーの怒りを再燃させ、沸点を超えさせたりするから。
・・・・その警戒心の足りない迂濶さに折檻、もとい説教されるのは、まぁ、自業自得だろう。
だから、心のなかで合掌しながらクルーたちは一目散に逃げ出した。
それを見て、海軍の一部は攻撃をし、一部は寝てしまった上官を必死に起こそうと行動しはじめたが。
レイリーの機嫌を、これ以上損ねたくないクルーたちの努力と。ガープがいまだ寝入っているお陰で、その場は無事に逃げおおせることができた。
(副船長の怒りのとばっちりを受ける前に。そら、逃げろ逃げろ!)
・・・・・・・ちょっと、ロジャーとガ―プを間抜けしにしすぎたかもしれない(汗)
い、いふ、なんで。捏造、なんで広い心で大目に見て頂けると助かります。(助かるって、貴方)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でわ、私、用事を思い出したので。これにて失礼いたします。←あ、逃げた
戻る