(海賊王+クルーたち+骨←赤髪)
心底、楽しそうに。
「上舵を、とれ!!!」
叫ぶロジャーに。
「「「「「「取れるわけないでしょうが!!!!」」」」」」
ツッコミながら、クルーたちは何とかしてくれとばかりにレイリーを見るが。
「・・・・諦めろ。」
苦笑されながら。ロジャーが聞き入れることはない、と絶望的なことを返された。
「「「「「「「・・・・。」」」」」」
なので、クルーたちは重い重いため息をつき。雲一つない空を仰ぎながら、エクスが。
「・・・・空島って、本当にあるのかねえ。」
疑わしそうに呟くと。
「在りますよ。」
さらり、と。答える声があった。
あまりに、あっさりと言われた言葉に。
「「「「「「・・・・は?」」」」」」
呆けた音しか出せない周りを気にしないで、答えたブルックは。
「突き上げる海流に乗っていくか、ハイウエストの頂を通るかで空島には行けるはずですよ。」
またも、さらり、と。答え続ける。
なので、今度こそ呆けた音すら出せず固まる面々のなか。
「ブルック、すげーな!!」
シャンクスだけが目をキラキラさせて、ブルックを褒め称えていた。
暫し固まっていたクルーたちだが、いち早く硬直から溶けたエクスがブルックにおそるおそる。
「・・・・なぁ、ブルック。お前、空島に行ったことあるのか?」
問う。
すると。
「行ったことがある商船と、話したことがあるんですよ。」
ちなみに、その時に買った空島の商品はこれです。
頭蓋骨を開閉させて「音ダイヤル」という証拠を、ブルックは見せてくれた。
その言葉と、物証を前にしたクルーたちは。
「「「「「「ブルックーーー!!!」」」」」」
「きゃああああああ!!!!」
ブルックを、もみくちゃにした。
「な、何で、すか?何で、すか!?」
突然の行為に、あわあわとするブルックに構うことなく。
「空島に行く方法の情報が、船長が言ったのと同じだなんて!!」
「空島があるって、断定の情報があるなんて!!」
不安しかない針路に希望が持てたクルーたちは、ブルックを抱きしめたり、頭を撫で褒め称えたりして喜びあっているなか。
「・・・・。」
非常に、複雑そうに。シャンクスは、その光景を見つめていた。
ブルックが褒められるのは、自分が褒められる以上に嬉しいと感じるのに。その嬉しい感情と同じぐらいの苛立ちが、胸中にある。
(・・・・なん、で。皆がブルックに触れる度に、腹が立つんだ、俺・・・?)
別に欠けたブルックの身体に負担になる触れ方ではないのだから、怒りを覚える必要はないはずなのに。皆は、純粋に喜びを表現しているだけなのに。
(・・・・なん、で。こんなに、不快なんだろう・・・・?)
訳が分からないと眉を寄せ、原因たる『想い』について初めて考えはじめたシャンクスに。けれどブルックのもたらした情報に、喜び騒いでいた皆は気づかないでいた。
(もし、気づいていたら。クルーたちが裏でやっている『ブルックへの想いにいつシャンクスが気づくか』の賭け率は、大幅に変わっていたことだろう。)
「好き好き大好きv」という幼稚園児並みの淡い初恋から、「触るなあ!!」と嫉妬を覚える小学生並みの初恋に進歩したよ、シャンクスは!!でも、まだ無自覚だけれど(爆)
でも、これで。ようやくブルックがシャンクスの行動に「疑問」を覚え、シャンクスはブルックに向ける「想い」に目をむけたので。自覚・告白フラグは立った!!(遅っ!!)
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