(海賊王+クルーたち+骨←赤髪)







島が近かったお陰か、空の海に叩きこまれても雲を突き抜けずに助かったロジャーだったが。泳いで船に戻ってくるのに大変な労力を使わされたために、自分を落としたクルーたちに。

「ひでえことしやがって、お前ら!!」

怒りながら、叫ぶが。

「「「「そっくり返すからな、その言葉!!!」」」」

逆に、怒りの言葉を皆から叫ばれる。

「なんだとー!?」
「「「「なんだよー!?」」」」

そして勃発した、子供の喧嘩みたいな争いから少し外れた一角にて。



「「・・・・。」」



シャンクスは、ブルックを無言で抱きしめていた。
・・・・何故、このような状態に陥っているかと言うと。先ほどの、空島に行く海流に乗ったときに軽すぎるブルックの身体が船から離れ、落ちそうになったのだ。
それに気づいたシャンクスがブルックの腕を掴み、船から離れないよう引き戻した瞬間。空の海底に、船は突入した。
海に入ってしまったために能力者であるブルックは、自力で船から落ちないでいることが出来なくなったため。
シャンクスがブルックを落ちないよう、しっかりと身体を掴み、空の海上に着くまで抱きしめている状態できた。
そして、なんとか無事に辿り着き。もうブルックが船から落ちる心配はないのだから、その身体をシャンクスは解放しても何の問題もないのだけれど。何故かシャンクスは、ブルックを手放せずにいた。
だけど、無言で抱きしめ続けられているブルックは。

「・・・・あ、の。シャンクスさん、離してもらっても、いいですか・・・・?」

少し居心地悪そうに、少し恥ずかしそうにして。シャンクスの腕の中で身動ぎする。
その離れたがる動きを、抱き潰したい衝動に駆られたシャンクスだったけれど。腕の中にいたブルックが、くしゃみをしたものだから慌てて離して。

「っ、クロッカスさんに診てもらおう!!」

クロッカスを連れて来ようとするから。

「だ、大丈夫ですから!」

慌ててブルックは、シャンクスを引き止めた。けれど。

「大丈夫か、分からないだろ!?」

シャンクスはブルックの言葉に反論して、クロッカスの元に行こうとするから。

「ほ、本当、大丈夫ですから!!」

ブルックは、シャンクスを引き止める言葉と同時。シャンクスの左手をとる。

「っ!!」

シャンクスから触れたことは何度かあるけれど。初めて、ブルックから触れられたことにシャンクスは動揺して、固まってしまった。
自分が触れた途端、真っ赤になって動かなくなったシャンクスに首を傾げながらも。行かないでくれたことにホッとしたブルックは、けれどシャンクスの気遣いは嬉しかったので。

「・・・・あの、心配してくれて。シャンクスさん、ありがとうございます。」

くすぐったそうに、照れくさそうに。でも、とても嬉しそうに笑って、礼を言った。

「・・・・っ・・・・!!」

その笑顔は、ブルックに色々尽くすシャンクスにとっては見馴れた、当たり前みたいに見慣れた表情だったはずなのだが。何故か、この時。

「・・・・い、や。あ、の・・・・。」

その笑顔は、初めて見る美しく綺麗なもののようで。シャンクスは、ドギマギする。

「?」

そんなシャンクスを不思議そうに見るブルックも、海に落としあいしている船長とクルーたちの馬鹿騒ぎも。
そして、レイリーとクロッカスがいつもと違う様子のシャンクスに目ざとく気付き、『シャンクスの想い自覚は、いつか?』の賭け金を変えていたことも気づかずに。

「・・・・あの・・・だから・・・。」

今更ながら、本っっっ当に今更ながらブルックを『特別』に意識しだしたシャンクスは。言葉を、ひたすら彷徨わせ続けていた。










(恋を自覚するカウントダウンが、この時、ようやく鳴り響いた。)












IF・22話目にして、ようやく、ここまで来ました(爆)
予定としては、あと数話で告白予定(おい)自覚したら、すぐに行動に移す男だと想いますからシャンクスは(笑)
告白してからが、ちと長くなるやもしれませんが、まあ予定は未定ということで(死)










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