(赤髪→骨)








船から降りて町へ行くのを、嬉しそうにして軽やかに歩くブルックと。いまだ硬さが取れずにぎこちなく歩くシャンクスの距離は、少し離れていた。
だけど、だんだんと町に近づくにつれ聞こえてくる活気溢れる音に、反比例するかの如く。シャンクスの先を歩いていたブルックの歩みは少しずつ小さくなり、徐々に元気がなくなっていく。
そうして、今では。離れていた距離はなくなり、シャンクスの隣を歩きはじめたブルックを見て。
彼が抱いている、また町の人達に追い掛けられて、追い出されるのではないかという不安が大きくなっていることが分かったシャンクスは、それを無くしたい、と。必死になって、『言葉』を探すが。
けれど、こんな時に限って『言葉』は浮かばず。ただ、沈黙だけが場に満ちた。
そして、その音のない空間は。いつだって楽しい、しあわせに溢れた音を纏わせているブルックを、汚しているようで。



とても、とてもとても嫌だった。



でも、それを打開する『言葉』が。
いつもなら、すぐに叩ける軽口が冷静な慰めが元気に励ます『言葉』が。何一つとして、いま。ブルックの前で、何故か上手く出せない。
そのことに焦れば焦るほど、浮かばない言葉はさらに出てこなくなり。時間だけが、無慈悲に過ぎていく。
だけど、どうにかして。



不安にならなくていい。そのために、ここに自分はいるのだから。



そう、伝えなければならないのに。カラカラに乾いた喉からは掠れた、音にならない音が零れるだけで上手く言えない。

・・・・・・だから。
心細そうに揺れている、手を。
・・・・・・だからこそ。
心もとなく揺れている、手を。
掴んで。走った。



「え、あの。シャンクスさん?」



ブルックの戸惑う声に、シャンクスはいまだ答えれないけれど。だけど、こんな寂しそうに『独り』で悩ませたくなかったから。
シャンクスは、行動、することにした。
元気を失くす必要なんてないし、不安に駆られる意味がないことを証明するために。
笑ってもらうために、喜んでもらうために。
決して、ブルックの手は放さないままで。町を『二人きり』で、目指した。










(絶対、俺が守って、楽しませるから!だから、早く行こう!!)
















に、偽物シャンクスでごめんなさい(土下座)
想い人とのデートなので緊張のあまり、頭真っ白で言葉も声もでなくなった若者の精一杯の好意の行為を書いたんですが(汗)
と、とりあえずデートで手を繋ぐのは定番ですよね(苦しい言い訳、きた!)
・・・・・す、すみません。カッコいいシャンクスは当分、諦めてください。じ、自覚したらきっと多分かっこよく書ける・・・・・かなあ??(疑問かよ!)
でわ(脱走)








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