(赤髪+骨+麦わら一味)
このssに限り、もう十二分に想いを自覚してブルックを己の傍から離さず囲っているシャンクス仕様なので注意。
そして四皇シャンクスとルフィたちの未来IFともなってますので、ご注意を。
・・・・再び、ルフィと再会できたことに関しては。シャンクスも文句なしに喜ばしく、嬉しかったのだが。
「なあなあ、ブルック!俺と一緒に行かないか!!」
疑問形でなく、断定系で。シャンクスの隣に座っているブルックを勧誘をしてくるルフィには、頭が痛い。
「お誘いは嬉しいのですが。私、行きませんので。」
「ルフィ。ブルックは、うちのクルーだ。」
言われるたびに、そうブルックやシャンクスが言い聞かせても。
「音楽家が、欲しいんだ!俺!!」
全く、聞く耳を持たず。キラキラした瞳を、ブルックに向けてくるルフィに。
「・・・・・・変わってないなあ、お前。」
呆れたように、シャンクスが対応していると。慌てて、三人に近づいてきたナミが。
「すみませんでした!」
ルフィを殴って黙らせてから、引きづっていく。その後ろ姿を見ながら。
「・・・・・・女性は、強いですねえ・・・。」
ブルックが、しみじみと感嘆の声を落とす。
「そうだな。」
引きづって行ったルフィに「他の船のクルーを勧誘するな」と説教しているナミを見ながら、シャンクスもブルックに同意する。
そうして、ようやく静かになった空間で。
(ルフィが、ここまでブルックに執着してくるとは予想外だったな。)
こっそり、シャンクスはため息を零す。
・・・・・ルフィがブルックに、ここまで拘るのはシャンクスと再会できたその場で、すぐに開いた宴の席で聞いたブルックの唄が原因だ。
耳にすれば、誰もかれもが心奪われ、聞き入らずにはいられない。海の穏やかさを想い起こさせるような、陽の安らぎを想い出させるような、優しい易しいブルックの唄が、いたくルフィの心を捕らえたようで。
「お前、俺の船に乗らないか!」
その場でブルックを勧誘し。断られた今もなお、諦めることなく勧誘し続けている。
・・・・・・いまは大人しくなっているようだが、暫くしたらナミの説教の効果も切れ。またブルックを勧誘しに、ルフィは来ることだろう。
(本当、変わってないな。あいつ。)
俺も、シャンクスの船に乗せてくれ!
そう、シャンクスに言い続けた。諦めることを知らないでいた幼い頃と、何一つ変わっていないルフィを喜びべきか悲しみべきか、悩んでいるシャンクスに。
骨だけの姿を隠す普段着を、落ち着かなく揺らしながら、仮面を指さして。
「・・・・あの。もし、よかったら。私、仮面とりましょうか?」
私の姿を見たら、ルフィさん、勧誘を止めると思うんです。
ブルックが、自身の骨だけの姿を晒す提案をするが。
「却下。」
シャンクスは、にべもなく拒絶する。
・・・・・だいたい、あのルフィが。ブルックの、骨だけの姿を見ただけで諦めるはずがない。それどころか、余計に喜んで勧誘することは目に見えている。
そして、おそらくルフィ以外はブルックの目論見通り骨だけの姿を怖れて、嫌悪するだろうが。せっかく宴を通してブルックが仲良くなった人たちから、そんな目をブルックに向けさせるような行為は断固反対だ。
なので却下したが。あまり納得してない空気を纏うブルックに。
「今度、勧誘されたとき。唄のリクエストを、ルフィに聞いたらいい。
絶対に、あいつは唄を頼んでくるから。そうしたら、一緒になって、ルフィは歌って騒ぐだろうから。
・・・・・そこまで、しなくていい。」
代案を出して、やんわりと宥めるように。ブルックの髪に、シャンクスが触れた瞬間。
尖った視線を、シャンクスは斜め横から感じた。
(・・・・また、あいつか。)
ブルックに触れると決まって、突き刺さる視線に。シャンクスの瞳に、僅かばかりの険が浮ぶ。
・・・・・鷹の目が再戦を楽しみにしていると言っていた、『海賊狩り』。
あの男の眼にあるものは、シャンクス自身も同じようにブルックに向けているもので。
(・・・・・ブルックに、唄って欲しい。話して欲しい。笑って欲しい。傍にいて欲しい。)
ひたすらに、願うように。欲しい、欲しいと望み続けた最後に。
(・・・・・・・・・・・ブルックが、欲しい。)
そう、辿りついた想いの眼だ。
だからこそブルックに触れる、シャンクスに向けるゾロの視線は険しい。
(・・・・・惚れた相手に。気安く触れる男が気に入らねえって気持ちは、分かるけどな。)
しかし、そんなブルックを望むゾロの心がものすごく分かって、分かるからこそ、ものすごく気に入らないシャンクスだけれど。
ゾロが、まだ視線だけで留めているから、シャンクスも行動に移さず我慢している・・・・が。
だけど、視線で終わらず。言葉で、態度でゾロがブルックを欲しいと、シャンクスが邪魔だと表してきたときは。
(・・・・潰す、だろうな。)
ルフィは純粋に『音楽家』が欲しいだけで、勧誘もブルックの意思を尊重して最終的には諦めることができる奴だから許容範囲だが。
ゾロのように『ブルック』を欲しがり、どうしても諦めきれない感情をもつ輩なぞ存在させる気がない。
だって。
(ブルックは、俺のものだ。)
だから、シャンクスの傍からブルックを奪う可能性があるものは、感情をもつものは誰であっても容赦できない。それが、たとえルフィの仲間であっても。
(・・・・・できたら。まだ、殺りあいたくないんだけどなあ・・・・・。)
ここでゾロを潰せば、確実に鷹の目の恨み事をもらう羽目になるし、ルフィも許さないだろう。それは、面倒事に発展するから避けたいところだ・・・・・・・・が。
その面倒事は、ブルック以上に大事ではないので。
「・・・・・まあ、その時はその時だよな。」
あっさり、と。結論づけるシャンクスに。
「??」
不思議そうに首を傾げるブルックだが。シャンクスが。
「気にするな。」
愛しげにブルックの手をとり、笑って言うから。
「・・・・・・分かりました。」
シャンクスの瞳に浮ぶ、かすかな物騒な光を見なかったことにして。ブルックはシャンクスが触れてきた手をおずおずと握りかえし、笑った。
(いまは、まだ水面下の激情。)
書いてて凄く楽しかった四皇シャンクス!!!
楽しすぎて、争奪戦リクなのに、赤髪骨要素が強くなってしまいました(爆)ごめんなさい(土下座)
そしてブルック以外に酷い男仕様のシャンクスで、本当すみません。
とりあえずルフィとゾロがブルックを狙ってますが、ゾロは相手が性質悪すぎて迂闊な行動ができません。(だって、したら即死だもの)←おい
なので、鷹の目に打ち勝つ程の剣士になってから、略奪愛をしてくださ(殴)
・・・・・・大変お待たせいたしました、架月様!
リクに添えてるか、ちょっと疑問が残る出来なんですが(滝汗)貰ってください。(返品可です)
リク、ありがとうございました!!
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