(剣士←音楽家で音楽家←剣士)





・・・・・ぽっかり、と。まるでくり抜かれたように、喧騒が抜け落ちた静かなサニー号の甲板に、ブルックとゾロは二人きりでいた。

だけど。こんな良い天気ならば、いつもは昼寝をしているゾロは珍しく起きていて。そうして更に珍しいことに、手合わせをブルックに頼むことなく、ただ。ブルックの傍に、いて。
そして。いつもなら唄で場を満たすはずのブルックも、珍しく楽器をとらず。更に珍しいことに軽快な会話を振ることもなく、ただ。ゾロの傍に、いる。



・・・・そんな常とは、かけ離れた状態の二人は。何かを言いかけて止める、ということを互いに繰り返していた。



その行動の理由は、今この時。
周りに誰もいない、二人きりなのだから、告白のチャンスは今しかないと想い。言葉を口にしようとするのだが。
だけど、いざ想い人を前にすると。どうしても、なかなか言いだせず、ただただ沈黙のなかで互いの様子に気付かないまま傍で過ごしあうということを。今日、も繰り返し行っていた。
・・・・そして、全く進展しそうにない鈍すぎる二人のそんな状態に。今日、も影から見守っているクルーたちは重い重いため息をついている。







(・・・一杯一杯の二人は、今日も昨日も一昨日もその前も。告白できる機会のお膳立てを、進展しない現状に焦れた周りが整え与えてくれていることに、見守られていることに全く気づいてはいない。)











告白一歩手前な2人が好きですv
そして、それに焦れて悶える周りが好きですv←待て










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