(骨←赤髪で赤髪←骨??)







注・シャンクスがブルック以外に酷い話です










・・・・例えば。目の前に、2本の花が在るとしよう。
一本は瑞々しく咲き誇る美しい花、そしてもう一本は朽ち枯れた醜い花。
このうち、どちらが欲しいと問われれば。誰もが、美しい花を望むのは当然の流れだろう。
だって。

(誰だって。美しいものが、好きなんだから。)

ぽつん、と。独り、立ちつくすブルックは。

(醜い私が、置いていかれるのも。)

骨、だけの自身を省みて。

(仕方ないことなんです。)

当然、のことだと想う。














・・・・・最初、は。シャンクスと二人で、ブルックはこの町を訪れたのだ。
だけど、歩いていると。町の住人だろう若い女性がシャンクスに声をかけてきて。シャンクスは、彼女と行ってしまった。

(・・・・普段、女性と縁のない船のうえの生活なんですから。久々に辿りついた町で出会った女性に、好意的に誘いをかけてもらえれば男ならついていきますよね。)

冷静に、そう判断しながらも。シャンクスと町を歩くのを結構、楽しみにしていたブルックは、少しだけ淋しいなと想うけれど。

(でも。ここ最近、私とばかり行動しているから、シャンクスさんも偶には別行動したいことでしょうし。)

仕方ないですよね、と再度、納得し。ブルックは、独りで町の散策を開始しようとした。(ちなみに、ブルックとシャンクスで二人行動させているのは他クルーたちの気遣いであることに。二人は、全く気付いていない)
すると。



「ブルック!!」



女性と共に行ったはずのシャンクスが、何故か一人で戻ってきてブルックに声をかけてきた。

「?どうかしたんですか、シャンクスさん。何か、忘れ物でも?」

一体、どうしたんだろうと不思議そうに首を傾げながら、問うブルックに。少しだけ、怒った顔を見せながらシャンクスは。



「どうして、独りで、行こうとするんだよ!!」



ブルックにとって、予想外なことを口にする。

「・・・・・え、っと?」
「すぐ戻るって、俺、言っただろう!!」

・・・・・・・・確かに。
女性と共に去ろうとする前に「すぐ戻るから」と、シャンクスは言っていたが。ブルックは、その言葉を本気にはしていなかった。



だって。綺麗な女性だった。



彼女と共に過ごすのに「すぐ戻る」なんて、ありえないと。ありえるはずがないと、想うブルックに。

「じゃあ、行こう!ブルック。」

当たり前、みたいに。シャンクスが手を差し出してくる。
そして。

「さっきの人に、おいしい紅茶があるところを教わってきたから行こう。
 ブルックは、紅茶、好きだろう?」

当たり前、みたいに。
「紅茶のおいしい店を知っているので、御一緒しませんかv」という、彼女の明らかな誘い言葉のなかにあった『紅茶』にしか興味がなかったことを。
おいしい『紅茶』をブルックに飲ませてたくて彼女と行ったのだと、あっさり口にしたシャンクスに。



(・・・・・・・ありえ、ない。)



ブルックは、呆けてしまう。



だって、本当に、綺麗な女性だったのだ。ブルックなんかと、比べるのも失礼なぐらいに。



なのに、美しい彼女の手を取らず。手袋をして誤魔化している骨、だけの手を取って歩くシャンクスに。

(・・・・・・な、んだか。すごく、照れるんですけれど・・・・・!)

思いきり『特別』扱いされていることを、今さらながらに。ようやく、自覚したブルックは、ひどく恥かしさが込みあげてきている。
・・・・・・その恥ずかしさが何から来ているかは、まだよく分かってはいないけれど。それでもシャンクスの好意に、はじめてブルックは。



(・・・・・うう。仮面していて、良かった。今、私、絶対おかしな顔をしている・・・・・。)



意識して、動揺して、心。動かされていた。










(どれだけ美しくても。貴方でなければ無価値と判断する男の恋心に、『何か』を自覚させられた日。)
















でも、まだブルックのシャンクスへの感情は仲間以上になったぐらいですが(爆)
いや、でも進歩だよね。まず何事も一歩が、大事だよ。一歩がないと、始まらないんだから。
時期的には、シャボンディ諸島が終わったあとぐらいです。←本編終わってないだろ、まだ←痛いこと、言わんでください

でも。これで「片恋お題15」、コンプリート!!

さあ、これから、ほとんど手をつけてない放置プレイしている(死)片思い同士お題が待っている!頑張るぞー!










戻る