(ヨーキ×ブルック)






今日も今日とて人目を憚らず、ブルックに好き勝手なことをしたヨーキに。



「〜〜〜〜〜貴方と、いうひとは!もう、ほとほと、愛想が尽きました!」



いつになく怒ったブルックは、絶縁状を叩きつけるかの如くに言葉を投げつけたと同時。ヨーキに、殴りかかっていった。
・・・・・まあ、それも無理からぬことである。
なんせブルックの細い首筋に血が滲むほどに咬みつき、ヨーキは派手に痕を残したのだ。・・・・・・人前で。
流石に、ヨーキとブルックが恋人関係だということを知っているクルーたちとはいえ。その行為を目撃した瞬間、固まったが。
しかし、それをつけられたのを見られたことに気付いて真っ青になったあと。痕を残されたことに気付いて可哀そうなほどに真っ赤になったブルックが、クルーたち以上に固まった。
けれど辺り一面、動くこともできないほどの動揺をもたらした元凶は。



「おし、ちゃんとついたな!」



満足げに笑って、悪びれることなく言い切ったものだから。冒頭のセリフと行動が、ブルックから出るのは当たり前といえば当たり前である。
怒り心頭で攻撃しているブルックを、同情の目で見ながら。怒りっぽいやつだなあと暢気に口にして、のらりくらりしているヨーキを呆れた目で見ながら。

(((((・・・どうか、2人の痴話喧嘩に巻き込まれませんように・・・!!)))))

クルーたち一同は2人から距離をとって、関わらないように切実に祈っているなか。

「ヨーキの馬鹿、ヨーキの馬鹿、ヨーキの大馬鹿!!」
「んな、馬鹿呼ばわりするなよなあ。」
「しますよ、しない訳が何処にあるって言うんですか!馬鹿あああ!」

ヨーキとブルックは、派手に立ち回っている。
けれど、ヨーキは嬉しそうに楽しそうにしているものだから。余計にブルックの怒りを煽っている。
その様子を、生温かく見ながら。クルーたちは、ブルック限定のいじめっ子に疲れたように溜め息を落としながら。

(((((あんなことしても、別れてやるって言い出さないブルックが。何されても、最終的には許すブルックが可愛くて可愛くて仕方ないから。
     わざと、いじめているんだから性質悪いよなあ。))))) 

その恋人の苦労を想う。
けれど、そのことを口にしてしまえば巻き込まれること必須だから。今日も今日とて、クルーたちは口を閉ざし。

(((((どうせ、このあと仲直りするなら。そのまま、ずっと仲良くしていたらいいのになあ。)))))

訪れることが非常に困難な、未来のしあわせを想わずにはいられなかった。







(喧嘩するほど仲がいいとは言いますが、それにしても限度ってものがあります。)








喧嘩ップル、バンザイ(笑)





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