(剣士←音楽家+船医)








目をキラキラさせて、ブルックに近づいてきたチョッパーは。楽しげに。

「俺、気付いたんだ!ブルックは、ゾロが一番好きだろう!」

ブルックにとって、誰にも気付かれたくないことを見抜いて告げてきたので。

「チョッパーさん?!ちょっと、こっちで話し合いましょう!!!」

ブルックはチョッパーの返事も聞かず、その小さな身体を抱えて。その場から逃げ出した。











身を隠すようにして来たのは、船医室。
ここはある意味、チョッパー専用の部屋でもあるので用がない限り誰も来ないので落ち着いて話ができると判断したブルックは、チョッパーの身体を床に降ろして。

「・・・・なんで。私がゾロさんを一番好きって、思ったんですか?」

どうして気付かれたのか分からないブルックは、それを確かめるために問う。

「?だってブルックは、ゾロの前だと違うから。」
「違い、ましたか?」

首をひねって不思議がるブルックに、チョッパーは。



「声に込められた『嬉しさ』とか、動作に込められた『喜び』が違うから。だからブルックにとってゾロは特別なんだって分かったんだ、俺。」



当たり前みたいに、寄越された言葉に。声もでないほどブルックは驚き、固まるが。
それが他の人にもばれたかどうか、確認しなければならないため。カラカラに乾いて、痛みすら覚える喉を震わせて。

「そ、そそそそのことに気付いたのは、あの、チョッパーさんだけですか?!!?」

聞く。すると。

「うん。俺しか気付いてないと、思う。」

まだ全員にばれてないことに、ブルックはホッとする。・・・・が。

「だから、俺。ゾロに、教えたんだ!」

ブルックがゾロを特別に好きって、きっと嬉しいはずだから!

善意しか感じれない、ニコニコしたチョッパーの笑顔の前に。ブルックは完膚なきまでに打ちのめされ、目の前が真っ白になる。
だけど、そんなブルックに気付かないまま。チョッパーは、楽しげに。

「教えたときに、また気付いたんだけど。ゾロもブルックが、特別に好きみたいだったぞ!!」

だから2人とも、両想いだ!

しあわせな報告を続けるが。チョッパーの『ゾロに想いを教えた』発言で頭が真っ白になったブルックには、残念ながら届いてはいなかった。








(知らず知らずのうちになった両想いに。当の本人だけが正気にかえらず、まだ分かってない。)











・・・・・・・両想いだって。伝わっていなければ、まだギリギリで「片想い」ですよね!!(すごい言い訳、きた!)










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