(麦+骨)








・・・・・・・・・・・・時々。
仲間たちからかけられる言葉が、与えられる居場所が暖かくて温かくて。ブルックは、無性に泣きたくなる。
50年間、独りで居た場所が冷たかったからこそ。今、居る場所のあたたかさが余計に身に染みて、胸が詰まり、目頭が熱くなるのだ。
だけど、いきなり泣きだしてしまえば、仲間たちは驚き、心配をするだろうから。ブルックは、決して誰にも零れ落ちそうになるものを気づかれないように振る舞い、我慢をするのだが。

「・・・・・・・。」

我慢している、そんな時に限って。

「ブルック。」

ルフィは、ブルックの目尻に触れる。
そして、涙を拭うような動きをその手はするから、もしかしたら自分は気づかない内に泣いてしまったのかと、内心焦るが。
頬に濡れた感触がないので、実際には泣いていないことにブルックは安堵するけれど。
いまだにブルックから離れないルフィの手は、ひたすら乾いたブルックの目尻を、まるで、涙を拭い続けるようにして触れてくる。

(・・・・・・どう、して・・・・・・。)

我慢、しているから。零れ落ちていないはずなのに。

(・・・・・・どう、して・・・・・・!)

慰めるように、労わるように。触れてくるのだろう。

(・・・・・・どう、して・・・・・・!!!)

我慢、せずに、泣いて。この、あたたかい手に涙を拭われたいと、自分は思うのだろう。

「・・・・・・・・・・・・・・っ。」

だけど、どうしても心配をかけたくないブルックは。ルフィから与えられるあたたかさが優しすぎて、取り繕うことも動くこともできなかったけれど。
結局、なんとか我慢しきったために。ルフィの手がブルックの涙を拭うことはなかったが、それでも、ルフィの手がブルックから離れることはなかった。








(・・・・・だって。実際に泣いてなくても、泣いている貴方を分かっているから。)















今日、あった出来事を引きずっていることがもろ分かりなss(爆)
あとで、ルフィ視点もあげる予定。











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