(鷹の目×幽姫)
じめじめとした、暗く淀んだ空の下。華やかに艶やかに咲き誇る色とりどりの花の元に、ミホークを連れて来たぺローナは嬉しそうに笑って。
「綺麗だろう、昨日見つけたんだ!」
宝物を見せる子供みたいに、自慢した。
だけど、花に何の情緒も感じない男は。
「・・・・・・。」
どう答えればいいのか分からず、賢明にも口を閉ざす。
その沈黙に普段なら、「言葉を返せよ」とかみついて癇癪を起こすのが常なぺローナであるが。
「私は、この花が。紫陽花が、一番好きなんだ!」
にこにこと機嫌良く笑って、会話を続ける。
その常にない上機嫌さに、ミホークが内心驚いていることを知らないまま。
「ホロホロホロ!」
一番好きな相手と、一番好きな花を見れたことに。素直に、しあわせだとぺローナは笑っていた。
その笑顔を見て、よくは分からないが楽しそうならいいかと結論づけて。彼女の気のすむまで、ミホークは興味のない花を一緒に、傍で見ていた。
(今日も今日とて彼女にだけ、素直につきあう彼氏です。)
ぺローナにだけ、引っ張り回されても律儀につきあうミホークがいいな!(夢見た発言)
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