(鷹の目×幽姫)
胸を張り、ミホークに見下ろされないよう空に浮かんで不敵に笑い。
「ついに、この季節が来たな!ホロホロホロ!」
ペローナは、楽しげに騒いでいる。
いつも騒がしいが、今日は更に騒がしいペローナを訝げに見ながら。しかし、理由をわざわざ聞かなくても勝手に話しだすだろうとミホークが問いもせず、放置していると。
「〜〜〜〜私の話に、興味を持て!!」
ギリギリ、と悔しそうに歯噛みしながら。ペローナは、噛みつく。
けれど、いつものことと意に介さないで沈黙しているミホークに。
「この季節に何があるんだ、とか。何で楽しそうにしているのか、とか。聞くこと、一杯あるだろう!?」
きゃんきゃん、訴えるが。
「・・・・。」
ペローナは、完全に無視されている。
ないがしろにされている現状に、額に青筋を浮かべるが。
「・・・・ふん、てめえに優しい配慮を求めた私が馬鹿だった!
仕方ないから、本当、仕方ないから説明するけど、ちゃんと聞けよ!!」
結局は、ミホークに聞いてほしいのだろう。
ペローナは地団駄を踏みながらも、自分から説明を始めた。
「ハロウィンの季節が来たんだ!
おどろおどろしい、可愛い奴らが飛びかう素敵な日々が始まるんだぞ!
私のテンションがあがるのも、当然!分かるよな!」
頬を染め、うっとりと最初は説明していたが、最後は断定で理解できるよなと笑って同意を聞くが。残念ながら、相手はミホークだから。
「分からんな。」
ペローナは、あっさりと否定される。
「〜〜〜〜分かれよ、馬鹿!!」
理解しろ、と怒り半分べそかき半分で叫ぶペローナを煩そうに見やるミホークに。
「ううう!!」
なんだか悲しいやら、悔しいやらでペローナは唸る。
何でこんな奴の傍にいるんだろう私、と本気で悩みだしたペローナに。
「・・・・で?そのハロウィンとやらで何がしたいんだ、お前は?」
始めて、ミホークから問うてきた。
最初、聞き間違えかと呆けていたペローナだったが、やっと会話らしい言葉を返してもらい緩みそうになる頬を懸命に押し留め。
「可愛い奴らに、埋もれたい!」
それはそれは機嫌良く、答えた。
その返答に、ミホークは。
「分かった。」
短い、本当に短い言葉だが。ペローナのやりたいことを理解したと告げる。
「ほ、本当だな?私の言いたいこと、本当に分かったんだな?」
しかし自分がやりたいことを本当に分かってくれたのかと、先ほどからの冷たい対応で疑心暗鬼に陥っているペローナが念押しすると。
「分かっている。」
きちんと、ミホークは繰り返してくれたから。
「よし!じゃあ、可愛い奴らを用意するからな、ホロホロホロホロ!」
途端、上機嫌になり。ペローナは、やりたいことを実行するための行動を叫ぶ。
それに反対もせず、好きにしろと返すミホークに。
「好きにする!」
ないがしろにされたことも、考えを分かってもらえなかったことも忘れて。上機嫌なまま、やりたいことだけは分かってもらえたことに満足げに笑って。
「お前も参加するんだぞ!」
彼女は、楽しげに誘う。
その言葉に淡々と、けれど確かに。
「・・・・・・・・分かった。」
否定せず、ミホークはつきあうことを伝える。
それに感極まって、抱きついた彼女を邪険にせず。ごろごろと子猫のように懐く彼女の気のすむまで、ミホークは好きにさせた。
(彼の情は、いつだって最後には彼女に与えられるのだ。)
・・・このあと、テンション高くぺローナと無表情なミホークが可愛い奴らに埋もれているのを目撃したゾロが噴くんですよ(笑)
「何があったんだ?!」って声にも出来ず、葛藤しているゾロを置いて。ぺローナはミホークに懐いてゴロゴロし、ミホークは好きにさせていえるというカオス構図(拳ぐ)
完全に私得ですが!いいですよねv←よくはない
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