(三骨+ウソップ)







二人、目をあわせれば顔を赤くして、照れたように笑いあい。二人、隣あえば緊張するのかギクシャクして、ぎこちなく話しあう。
・・・・誰の目から見ても、ああ誰の目から見ても!!
意識しあって、好きあっているのが丸分かりな姿を見せつけられる辛さを、本人たちは全く分かってくれないのがウソップにはキツい。

・・・・別に、二人のしあわせを否定しているわけではない。

ブルックの過去を思えばサンジと一緒になって、大切にされて、しあわせになることはいいことだと祝える。
だけど、だけどだ。延々と甘いピンクな空気を、こちらの都合お構い無しで流し続けられる辛さを分かってもらえるだろうか?
恋人になりたての初々しい姿を、微笑ましいを通り越して勘弁してくださいと思うぐらいに見せつけ続けられるキツさを判ってもらえるだろうか?
すでにナミやゾロは視界に入れないスルースキルを発動して、逃避し。フランキーやロビンはいいことだと流して深入りを避け、ルフィとチョッパーは純粋に理解していない。
・・・・一部はアレだが、ほとんどのクルーが対処法をたて。二人の、甘さだけで構成されているしあわせ姿によって受けるキツさを回避している。
ウソップも出来れば、彼らのように対処法をたて回避したい。したいのだが、出来ないのだ。
何故なら。

「・・・・ウソップ?どうかしたのか?」

サンジは、ブルックとのことをノロケに来るのだ。ウソップだけに。
倍以上も年が離れて骨だけの彼女にメロメロになっているサンジの語りは、砂糖菓子に蜂蜜をこれでもかとかけたみたいに甘ったるくて甘ったるくて。
1分聞いていただけで、甘さで死にそうになる。
しかし聞きたくなくて逃げようとしても捕まえられてしまい、余計に熱く語られるという悪循環に陥る。
だから、いつも耳を傾けるしか道はなく。そして、その語りを2日に1回はされる羽目になっているウソップは。

「・・・お願いします!胸やけが酷くて死んでしまう病にかかったので、サンジとの話し相手を変わってください!!」

土下座までして、仲間たちに願うが。

「「「「「「嫌だ。」」」」」」

無情にも、嘘つくなと断られる。
けれど、拒否されても尚ウソップは食い下がる。

「嫌がる気持ちは誰よりも分かる、分かるが!俺ももう限界なんだよ、あのノロケと暴力!!
 ブルックがいかに可愛いかを1時間、ブルックと何を話したか何を一緒にしたかをこれまた1時間、さらにブルックと恋人になれた幸福自慢を1時間したうえで。
 俺と会話した時間でブルックともっと一緒にいれたって逆切れして最後は蹴り飛ばしていって、またブルックとイチャイチャイチャイチャ!!!!
 そんで、頼んでもいないのにノロケたくて仕方ないからまた俺の所に来て、同じこと延々と繰り返すんだぞ!!!
 マジで辛い、キツイ!変わってくださいいいいいいい!!!!!」

泣きながら、魂からの叫ぶをするが。

「「「「「「頑張れ!」」」」」」

関わらせるな、頼むから。

断固、拒否な彼らからの返答は変わらないため。

「鬼いいいいいい!!」

ウソップの受難は、終わらないことが確定された。
その現実に、さめざめと泣いて。甘さで出来たバカップルの片割れ怖い、恐いと嘆くウソップに今日も今日とてお構いなしに。

「・・・・じゃあ、お願いしてもいいですか、サンジさん?」
「はい、お任せあれ。愛しい貴女からのお願いですから、マイ・レディ。」
「・・・・・・もう、すぐそういうことを簡単に・・・・・!」

すぐ近くで、ウソップが恐がる片割れは。愛しいヒトとの時間を、デレデレと満喫していた。







(・・・・・辛い彼に、幸あれ!マジで!!!)











お待たせしました雪流様!
思った以上にウソップが不幸になってビックリです(おい)
おそらく三骨で書いたために、初々しさを凌駕する甘さが敗因でウソップの扱いがアレになってしまったかと(爆)
とりあえず、サンジとブルックがしあわせなことは確実です。・・・・他クルー、特にウソップ違いますけれど(笑)
少しでも楽しんでもらえると嬉しいのですv

この度は企画参加、ありがとうございました!(お辞儀)














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