(骨←赤髪)
彼がアポもなしに唐突に訪ねてくるなんて、ザラであったから。いつものこととして、ブルックは応接室にシャンクスを通すように受付係に返事を返し。
「紅茶でも用意しておきましょう。」
普段のように迎える準備をしはじめた。
・・・・このとき、連絡してきた受付係の震える声を風邪かと判断して流したことを、彼女は後になって多大に後悔することになる。
紅茶の用意が出来て、暫くしたあと。
「よお、久しぶりだな!ブルック。」
通されて入ってきたシャンクスは、ブルックに挨拶を告げる。
けれど、ブルックはすぐには挨拶を返せない。
おおらかで明るく、頼りがいのある笑顔を浮かべて近づいてくるシャンクスが。
「・・・・お、久しぶりです、シャンクスさん・・・・。」
何故だろう、ブルックは恐ろしくて声が上手く出ない。
笑顔を浮かべているのに、恐ろしいと感じることに。前にも似たような恐怖を覚えたことがあると、逃避じみた思考をするブルックの傍に来て。
「結婚したって聞いたんだが、本当か?」
落ち着いた声で、穏やかにシャンクスは聞いてくる。
会社としても、個人としても親しくしているシャンクスの問いにすら。恐ろしさを覚え、冷たい汗を流しながらも。
「・・・・え、えぇ。」
なんとか失礼にならないように、ブルックは答える。
「そうか。」
全く笑ってない瞳で、けれど唇は笑みを浮かべて。シャンクスは、感情の籠もってない相づちを打ったあと。
「祝えなくて、すまない。」
全く、申し訳なく聞こえない謝罪を口にする。
「い、いえ。誰にも言わないでの結婚でしたので、祝えなくて、当然で・・・・。」
「ああ、そういう意味じゃない。お前の結婚を祝えなかったこと詫びたんじゃない。」
「は?え、どういう・・・!」
ブルックの左手を痛いほどに掴み、顔を近すぎる距離にまで寄せて。
「お前が誰かのものになったことを、俺は祝えないんだ。ブルック。」
シャンクスは、躊躇なく告げた。
何を言われたのか分からず呆けているブルックの頬に、愛しげにシャンクスは唇を寄せ。
「愛しているんだ、ブルック。」
想いを打ち明ける。
「な、何を言って!?」
「結婚したって聞いても諦めることが出来ないほど、愛しているんだ。だから。」
突然の告白に、混乱しているブルックに。ヨーキ同様、ずっと心を寄せていたが彼女のために黙っていた愛を諦める気がないシャンクスは。
「お前の旦那から、お前を奪うから。覚悟していてくれ。」
悪びれることなく、笑って。宣誓した。
(略奪宣言、その弐。)
大変おまたせしました、さがわ様!続きを書かせて頂きました!(土下座)
ヨーキより紳士な対応(?)なので、ブルックさんも攻撃はしませんが(待て)心労が2乗になった瞬間であります!
がんばれブルック、そして超がんばれゾロ!諦める気、さらさらない大人は性質悪いから!
リクエストしてくださったのに、長々お待たせさせてしまって、本当にすみませんでした!!
そして企画に参加してくださって、ありがとうございました!!
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