・・・・ルンバー株式会社にとって社長補佐のブルックの存在は、ある意味、社長であるヨーキよりも重要であり要である。
有望な人材の発見や新企画の立ち上げは得意だが交渉や書類などの細かい仕事が苦手なヨーキを補佐し、かつ他の細々とした仕事も手抜かりなくこなす彼女が居なければ、ルンバー会社はたちいかないだろうと言わしめるほどの女傑であるがために。
ブルックが、いくら美人で可愛くても。自分より仕事が出来て、地位が高い彼女を口説いたりする男は社長であるヨーキを除き皆無である・・・・と思われていたのだ。昨日までは。
・・・・だけど、今日は違う。
何故なら今日、出社してきたブルックの左手の薬指には銀の指輪がつけてあるからだ。
ルンバー株式会社で男女が許される装飾品は『結婚』指輪だけであることを、働いている皆が知っている。
そして、ブルックの旦那がヨーキ社長ではない(もし相手がヨーキ社長であるなら自慢と牽制のために皆に教えまくっているはずである)ことも気づいているだけに。
「「「「「「・・・・。」」」」」」
皆が皆、旦那が誰なのか気になってはいるが。あえてブルックに、いま問う者はいない。
公私混同を嫌う彼女に、仕事時間中に聞いたところで答えが返ってくるはずがないと皆、分かっているからだ。
・・・・・・仕事中でも彼女から答えを聞きだせることができる人物がいるとしたら、いま幸か不幸か出張でいないヨーキ社長ぐらいであるが。
((((((・・・・間違いなく、修羅場になるよな。))))))
あんなに、あからさまに惚れている相手に旦那がいるなんて寝耳に水なことを知って。冷静でいられる者なぞ、いないだろう。
・・・・・・・けれど今はいないヨーキ社長は、今日の午後には出張から戻るから。
((((((・・・・ブルックさんの旦那は、その時には分かるだろうけど。知りたくねぇぇぇぇぇぇぇ!))))))
分かりすぎるほど分かる展開が待っている事態に、皆が皆、頭を抱えているなか。ブルック一人だけが、いつもと同じように仕事をしていた。
(嵐の前の静けさ。)
今回はブルックさんが勤める職場の人に、『結婚』していることを知られるという。いわば、お披露目話です(死)
え、ヨーキの登場?ヤバいから後篇になりますよ?(爆)
だってブルックさんが結婚していることを知ったぐらいで、諦める人だと思いますか?・・・・・・・・・・・諦めるはずないですよね、ヨーキ!←問題発言
なので、かなり暴走してますので区切りました。
土日ぐらいに、後編はあげる予定ですが。果たして、引かれないでいてもらえるか甚だ不安で仕方ない(滝汗)
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