(藻←骨で骨←藻)
ゾロと二人で会話をしていて、ふとした瞬間に落ちる沈黙のとき。ブルックに向けられるゾロの視線が、ひどく優しく、ひどく温かなものだと気づかされる。
自分だけに向けられるそれが、あんまりにも優しく、温かなものだから。なんだか恥ずかしくて照れくさくて、ブルックは。
「ヨホホホ、ゾロさん!何かリクエストは、ないですか?」
唐突な、奇行に似せた誤魔化しで。湧きあがった感情を、隠そうとする。
だけど、そんなブルックの行動を。呆れもせず、怒ることもせずに。
「じゃあ、前にチョッパーに弾いていたやつ。」
かすか、笑って。付き合ってくれるゾロに。
「・・・・ヨ・・・ホホホ!喜んで!」
さっきよりも照れくさい気持ちが、恥ずかしさが沸き上がり。そのせいで言葉に詰まりつつも、ブルックは引き受け、ヴァイオリンを奏でる。
けれど曲を弾いているブルックを、ゾロはさっきよりも、もっと優しく温かな目で見ているから。結局は、誤魔化しきれないままでいるブルックは。
(うぅぅ。なんで、こんなに照れるんでしょうか。)
照れる原因が、イマイチ分からないために。内心で、不思議がるだけだが。
・・・・しかし、周りで見ている第三者は。あんなにあからさまに恋している男の、『特別』を込めた視線を理解できない彼女が不思議で仕方ない。
そして、あんなにあからさまに彼女は(視線の意味を理解はしていないけれど)男を意識しているのに。自覚してない男に、やってられないと心底、思う。
(鈍感すぎて。くっつく見通しが、全く立たない2人。)
お題が好きすぎる!!!
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