(布骨)








珍しく切ないssなので、苦手なかたは注意です!











ブルックと結婚までしているのに、目の前の男は不満で不安で仕方ないらしい。

「・・・・・ブルック。」

ただ、名を紡ぎ。ただただ、離れないように放さないように抱きしめ続ける男に。

「・・・・・・・。」

けれど何を言えば、何をすれば。今抱えている不安を取り除けるのか、他人との関わりが少なすぎたブルックは分からない。
分からないから、答えない静かさに。分からないから、抱きしめかえさない冷たさに。

「・・・・・ブルック!」

ヨーキの声は、より一層切実さを帯びていく。

「・・・・・・・・・・・・。」

それが悲しい、とブルックは思うと同時。ずっとヨーキのためにしていた行為が駄目であったことを、哀しいと想う。



・・・・・他人との関わりが少なすぎた弊害で、好きなヒトに何をしたらいいのかブルックは思いつかなかった。



でも、ヨーキに何かしたかったから。ブルックは一生懸命、色々やってみたのだ。
けれど、結果は無残なもので。何一つとして上手くいかなかった、そんな時に。



『・・・・好きな女が傍に居てくれたら。それだけで、しあわせだよな!』



そう、クルーたちに。酒を飲みながらヨーキが言っているのを、たまたま聞いてしまったのだ。
「惚気か、船長!」と野次を飛ばされているなかでも、本当にしあわせそうにヨーキは笑っていたから。その笑顔を見てブルックは、ヨーキの傍に居たらいいのだと答えを貰えたような気がした。
だから結婚する前から、ずっと周りが冷やかすぐらいにヨーキの傍に居続けた。
だから結婚してからも、すっと周りが熱いねぇと羨むぐらいにヨーキの傍に居続けた。
けれど首輪なんて必要ないほどに傍に居続けた行為は、ヨーキにしあわせだと思って貰えていないどころか不安にさせていた目の前の現実に。

「・・・・・っ・・・・・・。」

他人と関わることを遠ざける原因となった、自身の赤い目から。ブルックは、かなしさをこぼした。












(・・・・・ねえ、傍に居続ける以外。好きな貴方に、何をしたらいいのか、分からないの。)














・・・・・・このあと。ブルックを泣かしたヨーキは全力で土下座しまくると想われます。←切ない空気、ブチ壊しだね!
まあ、ヨーキの弁明をするなれば。
最初は傍に居てくれるだけで、しあわせだったんだけれど人間は欲深いから。それ以上を望んだヨーキが時間が経つにつれ不満・不安を感じて、冒頭に至ったってことなんですが。
・・・・・・・えー、唐突に切ないss書きたくなったんですスミマセン(土下座)







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