(藻←骨?)





ゾロさんと話しているだけで、嬉しさでトロトロに甘く崩れそうになる声音を、キツく戒め。
ゾロさんと一緒にいるだけで、楽しさでフワフワと浮かれ踊りそうになる身体を、必死に抑え。
ゾロさんと笑いあえるだけで、愛しさが嵐のように荒れ乱れ、グシャグシャになる心を頑張って落ち着かせてから。

普通、を。取り繕って、ブルックは笑う。

想い人の傍にいることができる現状に、満足しているために。想い人の傍にいることができなくなるかもしれない現状の変化を、恐れるために。
決して、いま以上を求めようとはせず。繕って、繕って笑うブルックは。
さて、どうしてやろうかと獰猛に目を細める男の姿に。しあわせなことに、まだ気付いてはいない。




(繕えていると想っているのは当人だけの、バレバレな片恋は。現状に我慢できない男に、力づくで成就させられる未来しか待ち受けてはいない。)










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